読売テレビ、神戸市・大阪大学と協力して防災実証実験を実施!居住地域に応じた避難情報をテレビ画面とスマートフォンに通知
編集部
読売テレビ放送株式会社(以下、読売テレビ)は2月8日、神戸市および大阪大学と協力し、避難指示情報をテレビ画面に表示し、住民に避難を呼びかける防災実証実験を実施した。
この実証実験は、インターネットに接続されたテレビとスマートフォンの連携による避難行動支援を目的にしたもので、大阪大学大学院情報科学研究科 山口研究室と共同で開発した避難指示システムを利用して避難訓練を行った。
本システムは、データ放送の通信機能を利用してテレビ画面に情報を表示するもので、番地情報をデータ処理することで、500メートル四方に区切った細かなエリアごとに異なる情報を通知できることが特徴。平時には自治体ホームページに掲載されている防犯情報やごみ収集日といった生活情報などが、また災害時には当該エリアに関する災害情報や避難場所など、居住地域に応じた最適な情報が表示される。
データ放送の通信機能を利用して細かなエリアごとに異なる情報を通知するのは全国で初めての取り組みとなる。
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防災実証実験に参加した住民は、自宅で読売テレビの番組を見ている際に自動的に画面に表示された緊急の避難指示情報を確認すると避難を始め、連携したスマートフォンのアプリが提案する道順を確かめながら避難所へ向った。
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避難訓練の参加者からは、「ローカルな情報がテレビで見られるのは便利」「スマートフォンをいつも手元に置いているわけではないのでテレビからの情報は助かる」などの声が寄せられた。
また、神戸市危機管理室の近藤充係長は「テレビという媒体を通すことによって、さらに幅広く市民の皆様に情報を届けられるのではないかと思う」と、今回の実証実験での手ごたえを述べた。
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■防災実証実験 概要
対象地域:神戸市灘区摩耶海岸通、中央区脇浜町、中央区脇浜海岸通
避難場所:神戸市立渚中学校
参加世帯:約30世帯