REVISIO、2024年秋ドラマの最終回注目度ランキングを公開!視聴者がくぎづけになったドラマを視聴質データで解明
編集部
REVISIO株式会社(以下、REVISIO)は、2024年10月にスタートした秋ドラマについて、最終回の注目度ランキングを作成し、人気の傾向を分析した。また、これから始まる冬ドラマの注目作についても伝えている。なお、分析は、家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「アテンション(注視)」を測る方法で行われた。
■秋ドラマ最終回1位はNHK『3000万』
秋ドラマ初回注目度ランキングで1位を獲得したNHK『3000万』が、最終回ランキングでも1位を獲得。75.5%という高い注目度でトップに立った。2位の『宙わたる教室』は初回ランキング15位から大きくランクアップ。3位は、初回ランキング6位だった日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』がランクインした。1位、2位をNHKのドラマが占め、ドラマ制作におけるNHKの強さを伺わせる結果となった。
注目度の数値は、1位の『3000万』が75.5%、2位の『宙わたる教室』が71.9%と、いずれも70%超えを記録した。2024年の春ドラマ・夏ドラマの最終回注目度ランキングでは、1位の作品でも注目度は60%台だったことを考えると、これは非常に高い数値。それだけ視聴者がくぎづけになる、質の高いドラマだったといえるだろう。
また、2位の『宙わたる教室』や4位の『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』、6位の『わたしの宝物』など、初回ランキングから大きく順位を上げた作品が多かったのも、注目したいポイント。近年は動画配信サイトで放送中のドラマが配信されていることも多いため、初回を見逃したとしても配信を見て「追いつく」視聴者も多いのだろう。
個人全体ランキング トップ3
■1位:NHK『3000万』
出演:安達祐実、青木崇高、野添義弘、愛希れいか、森田想、味元耀大他
個人全体の注目度:75.5%
秋ドラマの頂点に立ったのは、NHKの土曜ドラマ『3000万』。初回ランキングで1位を獲得した後も好調をキープし続け、最終回でも見事1位に輝いた。
平凡な一家3人が、とある事故をきっかけに3000万円という大金を手にしてしまい、事件に巻き込まれていく……というストーリー。1分先も予想できない驚きの展開、ハラハラドキドキの緊張感が漂うシーンの連続で、最後まで視聴者の心を掴んで離さなかった。
最終回では、安達祐実演じる主人公の佐々木祐子が組織のボスの元へ行き、平穏な生活を取り戻すために奮闘する姿が描かれた。祐子は無事に帰れるのか?再び平穏な生活に戻れるのか?75.5%という高い注目度からは、手に汗握る展開に多くの視聴者がくぎづけになったことが伺える。
世帯視聴率(REVISIO調べ)は2.2%と奮わなかったものの、注目度は男性・女性ともに1位。特に女性の注目度は78.4%と非常に高い数値で、祐子の目線でドラマに引き込まれた女性視聴者が多かったことの表れかもしれない。
■2位:NHK『宙わたる教室』
出演:窪田正孝、小林虎之介、伊東蒼、ガウ、イッセー尾形、田中哲司、木村文乃他
個人全体の注目度:71.9%
2位は、NHKの『宙わたる教室』。初回ランキングでは15位だったが、初回放送後からSNSなどを中心に評判が広がり、大きく順位を上げての2位ランクインとなった。
伊与原新の同名小説をドラマ化した本作品の舞台は、東京・新宿にある定時制高校。さまざまな事情を抱えた生徒たちが通うその学校に、惑星科学の研究者である藤竹叶(窪田正孝)が、教師として赴任してくるところから物語が始まる。それぞれの生徒が抱える事情や、悩み苦しみながらも一歩を踏み出す姿、そして年齢もバックグラウンドもバラバラな生徒たちが「学ぶこと」を通して心を通わせていく様子が丁寧に描かれた。
これまで学校を舞台にしたドラマは数多くつくられてきたが、これほどまでに「学ぶよろこび」が爽やかに描かれた作品はあまりなかった。よくある学園モノとは一線を画す内容に、初回放送後からSNSでは「凄くいいドラマ」「めちゃくちゃ泣ける」との声が挙がっていた。このような投稿を目にした人が視聴するようになり、最終回の高い注目度につながったと考えられる。
特に女性からの支持が高く、注目度の数値では男性と比較すると10%以上の差があった。静かで心が洗われるような感動を呼ぶ作風が、特に女性の心を掴んだ結果だといえるだろう。
■3位:TBS「日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』」
出演:神木隆之介、杉咲花、土屋太鳳、池田エライザ、斎藤工、國村隼、宮本信子他
個人全体の注目度:66.1%
TBSの日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』が、個人全体注目度ランキングで第3位に輝いた。本作品は、初回・最終回ともに世帯視聴率1位を獲得(REVISIO調べ)。多くの人の関心を集めていたドラマであることがわかる。日曜劇場は、今回に限らず常に安定した視聴率を誇っており、それだけこの「日曜劇場」というドラマ枠に対する視聴者の期待値が高いことが伺える。
昭和の時代に石炭産業で栄えた長崎県・端島と、現代の東京を舞台に、70年にわたる愛と友情と青春、家族の物語を描いた本作品。初回から豪華なキャストや壮大なセット、スケールの大きいストーリーに注目が集まり、大きな話題を呼んだ。その後、回を追うごとにストーリーに深みが増し、初回は64.9%だった個人全体注目度が最終回では66.1%にまで上昇。多くの視聴者を引き込んだことがわかる。
この『海に眠るダイヤモンド』は、本ランキングの対象となったドラマの中では唯一、最終回が2時間スペシャルとして放送された。一般的には、放送時間が長くなればなるほど視聴者の集中力が途切れやすくなるため、ながら見や離脱が発生しやすくなる。しかし、その中でも3位にランクインするほど高い注目度を記録したことからも、いかに本作品が視聴者をくぎづけにする魅力を持っていたのかがわかる。
なお、REVISIOの視聴質ブログでは、4位以下の作品も含め本ランキングについてのより詳細な分析を公開している。
▼視聴質ブログはこちら
https://revisio.co.jp/blog/F8Jqebab
人気シリーズの続編も!期待の冬ドラマ
新しい年が明け、1月クールのドラマもまもなくスタートする。今期も話題作・期待作が目白押し。その中でも、特に視聴者の注目を集めそうなドラマを4作品紹介する。
■日本テレビ『アンサンブル』初回放送:1月18日(土)
「恋愛なんてコスパ・タイパが悪い」と考える現実主義の女性弁護士と、愛や真心を信じる理想主義の新人弁護士が、恋愛トラブルの裁判に挑みながら心を通わせていくリーガル・ラブストーリー。
主演は、2022年のドラマ『silent』の大ヒットも記憶に新しい川口春奈、相手役はSixTONESの松村北斗が務める。女性から圧倒的な支持を集める2人によるラブストーリーとあって、女性からの注目度が高くなることが推察される。
■テレビ朝日『家政夫のミタゾノ』初回放送:1月14日(火)
2016年の放送開始以来、絶大な人気を誇るシリーズのseason7が放送される。松岡昌宏演じる謎めいた家政夫・ミタゾノが、派遣された家の内情を覗き見し、家庭内の“根深い汚れ”をゴッソリ落とす痛快コメディー。今回の新シリーズの放送に関しても、「ミタゾノさんにまた会えるのが楽しみ」と喜びの声が多数挙がっている。
■TBS『御上先生』初回放送:1月19日(日)
松坂桃李が東大卒のエリート官僚を演じる『御上先生』。文科省官僚の御上孝(松坂桃李)が、腐った教育現場を変えるため高校教師として自ら教壇に立ち、令和の高校生とともに権力や制度に立ち向かっていく姿が描かれる。毎クール骨太で見応えのあるドラマを生み出している日曜劇場だが、本作品も日本社会に根付く闇をテーマとして扱っており、多くの視聴者の注目を集めそうな内容となっている。
■フジテレビ『119エマージェンシーコール』初回放送:1月13日(月)
1月クールの「月9」は、清野菜名が主演を務める完全オリジナルストーリー。清野はフジGP帯ドラマ初出演にして月9初主演となる。本作の舞台は消防局の通信指令センター。横浜市消防局全面協力の下、大型のマルチディスプレイとシステム監視制御装置、LIVE映像通信システムを備えた最新の消防司令センターをセットで完全再現しており、臨場感溢れる演出に期待が持てる。
他にも、元SMAPの香取慎吾が11年ぶりにフジテレビの連ドラで主演を務める『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』や、唐沢寿明が大富豪の資産を守るためなら手段を選ばない、令和の新ヒーローを演じるテレビ朝日の『プライベートバンカー』など、楽しみなドラマが揃っている。どのドラマが視聴者をくぎづけにするのか、視聴質の数値にも注目していきたい。
REVISIOでは、視聴者がテレビに目線をどれだけ向けたかという視聴データを毎秒で、独自に取得。今後は1月クールドラマの初回放送注目度ランキングも公開を予定している。
■テレビ番組の視聴率・注目度を無料でチェック!視聴データ公開サイト「RE.Source」
REVISIOの視聴データ公開サイト「RE.Source」では、過去1週間の関東・関西地域での地上波6局7チャンネルの世帯視聴率・注目度を毎日更新中。誰でも無料で視聴可能(名前とメールアドレスの登録が必要)。これから始まる冬ドラマの最新視聴率・注目度はこちらからチェックできる。
▼「RE.Source」はこちら
https://rating.revisio.co.jp/