TVerを「毎日見たくなる」メディアに!フジテレビが“毎日配信”の『すぽると!on TVer』に込める情熱〜担当者インタビュー
編集部
写真左からフジテレビ スポーツ局 黑﨑 遼氏、編成制作局 佐竹正任氏
株式会社フジテレビジョン(以下、フジテレビ)は、3月31日より新スポーツ番組『すぽると!』を開始。2001年から15年間にわたって放送された同シリーズが8年ぶりに復活となった。今回、同番組では毎週土曜24:35〜、日曜23:15〜の地上波放送に加え、毎日22時30分よりTVerでのライブ配信番組『すぽると!on TVer』を新たな試みとして開始。地上波放送の初回に先立ち3月28日より配信をスタートさせた。
TVer上での毎日レギュラーライブ配信という形態に加え、コネクテッドTV(以下、CTV)でも視聴可能となる『すぽると!on TVer』。オリジナルの出演陣など、TVer配信ならではの新たな切り口を模索する狙いについて、番組担当者である株式会社フジテレビジョン 編成制作局 編成戦略センター 編成部 チーフ統括担当部長 佐竹正任氏、同ニュース総局 スポーツ局 スポーツ制作センター 黑﨑 遼氏にお話を伺う。
■フジテレビが得意なスポーツニュースで、TVerを「毎日見たくなる」メディアに
──8年ぶりの再始動となる『すぽると!』と新たな試み『すぽると!on TVer』についいて、企画立ち上げの経緯と背景をお聞かせください。
黑﨑氏:これまで『S-PARK(スパーク)』などさまざまなブランドで展開してきたフジテレビですが、この度スポーツコンテンツのさらなる認知度アップを図るべく『すぽると!』を8年ぶりに再始動させることとなりました。ただ単に以前と同じ内容を再び展開するのではなく、ブランド価値を高める挑戦をしていきたいと考え、その一環として地上波と両輪をなすTVerライブ配信番組『すぽると!on TVer』を立ち上げることとなりました。
佐竹氏:いまやTVerはドラマやバラエティの見逃し配信の場として急速に認知されてきていますが、その一方で視聴者の方々に「TVerを毎日見たい」と思っていただけるようなコンテンツづくりも急務だと常々感じていました。その一つとして、フジテレビが得意とするスポーツニュースは大きな力になるのではないかと考えたのです。そんな中で『すぽると!』の復活は、まさにベストタイミングでした。
今回の試みの大きな特長は、地上波とTVerの両方で『すぽると!』ブランドのスポーツニュースがあり、それぞれがコンテンツとしての価値を高め合う関係であるという点です。毎週末の地上波放送に加え、TVerを通じて毎日決まった時間にスポーツニュースが楽しめるという座組を作ることにより、テレビコンテンツの新たな見方を創造できるのではないかと考えました。
──今回、地上波に先立ってのスタートとなった背景にはどのような思いが込められていたのでしょうか。
佐竹氏:メジャーリーグの米国開幕、日本のプロ野球の開幕になんとしても間に合わせたいという思いから生まれたのが「先行スタート」というアプローチです。それぞれの開幕前日となる28日から、TVer限定のスペシャルな企画でスタートしようと考えました。
■配信ならではの柔軟なフォーマットで「すべての活躍」と「深いコメント」を届ける
──MC陣が解説者とともに独自の目線でスポーツニュースに切り込んでいく地上波版『すぽると!』に対して、『すぽると!on TVer』の「配信ならでは」な特色があればぜひお聞かせいただければと思います。
黑﨑氏:地上波版『すぽると!』は広い範囲に対して興味を提供していく存在であるのに対して、『すぽると!on TVer』は“能動的に視聴をしに行く”TVerの特性を踏まえ、スポーツ好きの方々に満足いただけるコアな切り口の提供を目指していきます。地上波に比べて番組時間が柔軟に調整可能であることも最大限に活かし、目玉であるメジャーリーグでは「日本人選手すべての活躍」、Jリーグでは「全ゴール」をモットーにお届けしていきます。
──制作面において、地上波版と差別化を図っているポイントはありますか?
黑﨑氏:フォーマットの柔軟性が高い配信ならではのアプローチとして、地上波では難しい構成を『すぽると!on TVer』では積極的に展開していこうと考えています。収録現場では使用する台本はおおまかな進行の目安にとどめ、出演者のみなさんにそれぞれの裁量でじっくり深くコメントしていただくことに重きをおいています。
『すぽると!on TVer』では、出演者のみなさんは出演者であると同時に、ディレクター的な立ち位置と考えています。それぞれのバックグラウンドや目線をもってコメントという形で番組を“構成”していただき、地上波版とはまた違った奥行きと切り口をお楽しみ頂ければと思います。
──『すぽると!on TVer』の出演陣は、元プロ野球選手の石井一久さん、岩隈久志さんとともに、プロフィギュアスケーターの本田真凜さん、アイドルグループ・Peel the Appleの黒嵜菜々子さんと多彩な顔ぶれです。キャスティングにおいてはどのような点を意識されているのでしょうか。
黑﨑氏:若年層の方々にもスポーツニュースをお楽しみいただきたいという思いから、スポーツへの愛を熱く語っていただける同年代の方々をキャスティングしました.。黒嵜さんは高校時代に野球部マネージャーの経験があり、ディープな知識にも造詣が深いことで有名です。「東京ドームで始球式をすることが夢」という大の巨人ファンであり、自身の言葉で野球の魅力を熱く語れるというところが、私たちの思いと非常に合致しました。
一方、地上波版との兼任となる本田さんは現役時代の実績も十分で現在はプロフィギュアスケーターとしても活動されておりスポーツの魅力を経験者の立場からタイムリーに語って頂きながら、地上波版とのハブ役としてご活躍いただきたいと考えています。
■地上波+TVer両軸で1日まるごとカバー「あらゆるスポーツのタッチポイントに」
──『すぽると!on TVer』はコネクテッドTVへのライブ配信にも対応しています。同じ局から地上波と配信でそれぞれ同じ画面に向けて複数の番組を流すという新たなアプローチに込めた思いをお聞かせ頂ければ幸いです。
佐竹氏:『すぽると!on TVer』はスポーツのコアファン、本当にスポーツが見たい方に向けた新たなサービスとして、同時間帯に地上波放送をご覧頂いている視聴者の方々とは異なる層の方々の視聴を意識しています。「同じ局で画面の取り合いをするのか」という懸念があったことは事実ですが、「テレビ局が制作する大画面で見たいコンテンツに出会う機会」そのものを増やしていきたいという覚悟を込めました。
──スポーツコンテンツを通じてテレビへのあらゆるタッチポイントを全方位で展開していくのが『すぽると!』なのですね。
佐竹氏:まさにその通りです。『すぽると!on TVer』では毎日22時30分からライブ配信を行いますが、配信時間中は追っかけ再生という形で、お好きなタイミングからご視聴いただくことができます。さらにライブ配信後は3日間、見逃し配信をお楽しみいただくことが可能です。TVerを開けばライブ配信を見逃したとしても3日分のニュースにアクセスできる状況となっていますので、思い立ったときにいつでも気軽にご覧いただきたいと思います。
黑﨑氏:まずは、コアなスポーツファンの方々が「毎日見よう」と思っていただける配信に育てていくことが目下の狙いです。いずれはアスリートの方々にも「『すぽると!on TVer』に出たい!」と思っていただける存在になっていきたいですね。「これまでのスポーツニュースの概念を覆す」という思いを込めた新生『すぽると!』の一環として、『すぽると!on TVer』では新たなスポーツニュースの楽しみ方を確立できたらと考えています。
──最後に読者の方々へメッセージをお願いいたします。
黑﨑氏:リアルタイムでご覧いただける方には、「面白かった、明日も頑張ろう」と思っていただける、満足度の高い番組をお届けしていきたいと思います。スポーツに関するあらゆる記録をお届けする『すぽると!on TVer』と、これらを深堀りしてお伝えする地上波版『すぽると!』、この2つを見れば一通りのスポーツが見られるな、と感じていただけるような新しいスポーツニュースの形を作っていけたらと思います。
佐竹氏:地上波とTVerの両面で『すぽると!』と大きなブランドにしていきたいと思っています。野球はメジャーリーグの日本人選手「全見せ」をはじめ、一部を除くプロ野球の試合をたっぷりと、サッカーではJリーグはもちろん、UEFAチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、ブンデスリーガ、ラ・リーガ(旧称リーガ・エスパニョーラ)など日本人選手が多く登場する海外サッカーも幅広く取り扱っていきます。また、Bリーグやモータースポーツなど、その他の競技も積極的に取り入れていきます。
「スポーツニュースを見るなら、いつでもどこでも『すぽると!』で」と認知して頂ける形になっていくことが目標です。これからも『すぽると!on TVer』で扱えるスポーツをどんどん増やしていき、本当に満足度の高い「一大スポーツニュースブランド」に育てていきたいと思いますので、ぜひご愛顧のほどをよろしくお願いいたします。
TVer初のデイリースポーツライブ配信番組『すぽると!on TVer』3/28から開始
〜テレビ局のプロが作った番組に最適なタイミングで配信〜
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