フジテレビが本格的に教育課程に参画 京都芸術大学に大学資格取得可能な「映像コース」を開設
編集部
フジテレビは5日、フジテレビ本社で「京都芸術大学×フジテレビジョン 通信教育部映像コース新設記者発表会」を開催し、京都芸術大学通信教育部との共同プロジェクトとして、国内唯一、完全オンラインで「映像」を学ぶことができる学士課程「通信教育部芸術学部デザイン科映像コース」を京都芸術大学に開設することを発表した。
学士(芸術)の大卒資格を取得できる本格的な教育課程への参画は、フジテレビとしては初の試みとなる。フジテレビは「映像コース」における講座プロデュース、講義動画制作を手掛け、映像業界の未来を担う若者の育成や、スマホで劇場映画も作ることができる時代に身に着けるべき「映像学」を提供する。開設日は2024年4月で、授業料は年間348,000円を予定している(詳細は12月上旬公開の『募集要項』で発表)。通学は不要で、大学資格(学士)の取得、編入学も可能だ。
フジテレビジョン専務取締役の大多亮は「フジテレビは今年が65周年。節目の年を迎えておりますが、65年間、ずっと休むことなく、切磋琢磨しながら映像を放送してまいりました。その映像を作る力、制作する力がフジテレビの大きな武器になります。フジテレビらしく、楽しくアイデアのこもった映像コースにしていきたい」と本コースを紹介。「この取り組みをきっかけにフジテレビとして、いろんな教育事業に乗り出していきたい」と教育事業の促進にも意欲を見せた。
京都芸術大学准教授で、フジテレビジョンビジネス推進局 IPプロデュース部部長の下川猛も映像コースでの具体的な教育内容を解説。「テレビだけでなくYouTubeも含めた映像全般を取り扱い、映像業界の未来に投資したい」と説明し、「教育分野への進出を目指し、映像の学問を体系化していきたい。映像の力で社会を豊かにしたい」と力を込めた。
京都芸術大学副学長の上田篤も「まだ見たことのない映像表現がここから生まれればいいなと思っています。映像は今すごく身近な存在になっている。昔のように専門教育を受けた人だけが作るのではなく、小学生も映像を作る時代になっている。だからこそ、これからは今まで見なかった映像がどんどん生まれる時代になると思います。その見たことのない映像がうちのコースから生まれればいいなと思っています」と話した。
また上田は「フジテレビさんはいろんな番組に挑戦、開拓してこられた。京都芸術大学もいろんなチャレンジを続けて来ています。双方のチャレンジがうまく融合し、学生の皆さんに今までにない学びの体験ができるようになることを心から願っています」とフジテレビとのタッグにも大きな期待を寄せた。
壇上には、京都芸術大学学長の吉川左紀子、同じく京都芸術大学の丹下紘希教授、通信教育課程事務局長の範國将秀、同コースの講師陣であるいとうせいこう(作家・クリエイター)、大島新(ドキュメンタリー監督)、菊間千乃(弁護士)、鈴木おさむ(放送作家)も登壇。
講師を務めるいとうは講師陣を代表し、「新しい、面白い、どうなるかわからないことが始まった。ワクワクしています。参加する人たちと一緒にその面白いことをやるという気持ちでカリキュラムを進めていきたい」と話していた。