テレビ東京、リアル登壇者ゼロの“バーチャルYouTuber”ドラマ制作記者会見を開催
編集部
テレビ東京は18日、都内にてバーチャルYouTuberドラマ『四月一日(わたぬき)さん家の』(テレビ東京系、4月19日スタート、毎週金曜24:52~)の第1話試写会&記者会見を開催した。本ドラマはテレビドラマ史上初、VTuber(バーチャルYouTuber)のときのそら、猿楽町双葉(新人)、響木アオの3人のみが出演するシチュエーションコメディで、会見も登壇者はリアルな人間は一切登場せず、司会も登壇者もVTuberだけというスタイルで実施された。
■新たなエンターテインメントVTuberの可能性に期待
本ドラマは、東京下町の一軒家に住む、両親を亡くした四月一日三姉妹が主人公。長女・一花(ときの)、次女・二葉(猿楽町)、三女・三樹(響木)のハートフルでたまに切ない、笑いに満ちた日常を描いた作品だ。
第1話試写後、司会を務めるVTuberアナ・相内ユウカがスクリーンに登場し、記者会見が開始。はじめに本ドラマのプロデューサー・五箇公貴氏(テレビ東京)が第1話の劇中にも登場するカブトムシに扮しスクリーンに登場した。
五箇氏は、「去年の夏前頃に企画・制作に着手したが、それから半年で、さらにVTuberが世の中に進出しているなと感じる。VTuberドラマを制作していると不思議な気分になるが、すごく面白い。今回はVTuber女優が演じるドラマだが、こうした取組みが増えていけば、VTuberの方々にもいろいろなチャンスが広がる。我々としても、今後は幅広いジャンルで取り組んでいけたらと思う」とVTuberの可能性を語った。
また、制作については、「VTuber女優さんには実写ドラマを撮影するのと同じように演じてもらったが、新しい試みなのでとても大変だった」とコメント。30分枠のドラマ全12話の監督と脚本は毎話異なり、いずれもテレビや映画で活躍する錚々たるメンバーが集結。「制作は、実写スタッフとVR技術スタッフの座組を作り進めたが、普段、使用する技術と言葉が異なるため伝わらない部分もあり最初は不安を感じた。けれど“新しいものを作り世に届けたい”という思いはベテランも若手も同じだった」と、試行錯誤を繰り返しながらも一つのゴールを目指し完成した作品だ。五箇氏は、「20年くらいこの業界にいるが、入社当時のワクワクした気持ちを思い出し、新鮮な気持ちで制作に携わることができて良い経験になった」と述べた。
続いて四月一日三姉妹を演じたVTuber女優の3名が登場し、司会の相内アナ、会場の記者からの質疑応答の時間となった。本ドラマの見どころや好きなシーンを尋ねられると、ときのは「3人しか登場しないドラマは珍しく、私は物まねを頑張りました」、猿楽町は「毎話、脚本と監督が異なるので演出に注目してもらいたい」、響木は「“間”の取り方を意識した点と、アドリブに注目してもらいたい」と話した。他にも、一人で動画を撮るのとは異なり、掛け合いの難しさや12話分の膨大なセリフを覚えるのが大変だったなど、リアル女優さながらの苦労点が語られた。一方では、新たな挑戦により成長できた点や、タイトなスケジュールの中、大勢のスタッフとみんなで一つの作品を作り上げた達成感と喜びを分かち合えたことなど、役同様、まるで本当の姉妹のような掛け合いが繰り広げられ、和気あいあいとした会見だった。
最後は写真撮影が行われ、カメラマンからの「目線をください」という要望に、正面、右側、左側と応えたVTuber女優たち。最後までリアル記者会見同様の催しであった。
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