映像メディアの価値を映す Screens

株式会社フジテレビジョン（以下、フジテレビ）は11月13日（水）、先進映像協会日本部会主催のルミエール・ジャパン・アワード2024にて、グッドプラクティス・アワード本賞・4K部門特別賞をW受賞した。

先進映像分野の普及・発展への寄与が期待される取り組みに贈られるグッドプラクティス・アワード本賞は「4K・HDR放送番組全編における生成AIの多様な活用」、4K部門特別賞は2023年12月23日にBSフジで4K放送された『TimeTrip 伊豆半島ジオパーク ～噴火と衝突を繰り返す伊豆諸島～』がそれぞれ受賞。

グッドプラクティス・アワード本賞を受賞した「4K・HDR放送番組全編における生成AIの多様な活用」は、4K部門特別賞を受賞した『TimeTrip 伊豆半島ジオパーク ～噴火と衝突を繰り返す伊豆諸島～』の全編にわたって、近年発展が著しい生成AIの活用に取り組んだもの。本作では、ナレーションは全編AIボイスを使用、日本誕生から伊豆半島の接近の説明画像や陸地誕生時の火山活動など様々なイメージ表現映像をAIで生成、解像度が低い過去のアーカイブ映像をAIで4K化、と様々な面でAIを活用した。AIの利用にあたっては、文化庁の「AIと著作権に関する考え方」をはじめ国内外の考え方を参考にしながら考えられる懸念等に十分注意を払って実施。慎重かつ多様にAIを活用した制作手法が、映像制作の発展に寄与する先進的な取り組みであると評価された。

4K部門特別賞を受賞した『TimeTrip 伊豆半島ジオパーク ～噴火と衝突を繰り返す伊豆諸島～』は、4K・HDR映像で送る歴史ドキュメンタリーシリーズの最新作。本作は、世界でも特異な地殻変動を繰り返した伊豆諸島にスポットを当て、今も本州に向かって移動し続ける火山帯や地震のメカニズム、地殻変動の謎と日本全体に与える影響について調査した。4K・HDRによる雄大な自然の高精細映像や、誰も見たことがない海底火山などの様子のAIによる表現が、先進映像技術を活用した高品質な映像作品であると評価された。

■ルミエール・ジャパン・アワードとは

国内で制作・公開された優れた先進映像コンテンツを表彰することで良質なコンテンツの拡大と品質向上を目的として、2011年より行われている。主催する先進映像協会日本部会は、3D、UHD（4K・8Kなどのウルトラハイディフィニション）、VR（バーチャルリアリティー）などの先進的な映像技術を活用したコンテンツ表現が、教育啓発・表彰・調査研究を通して発展・普及されることを目的とする業界団体。

「ルミエール・ジャパン・アワード2024」公式サイト