ビデオリサーチ「VR FORUM 2023」今年の見どころは? 〜主催者インタビュー
編集部
株式会社ビデオリサーチが主催するビジネスフォーラム「VR FORUM 2023」が、2023年11月28日(火)にオンライン開催される。
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今回のテーマは「各社と共にメディア業界の変革を目指す Co-transformation」。日本アドバタイザーズ協会理事長・川村和夫氏による基調講演をはじめ、多様化するメディアや生活者と向き合いながら最前線でビジネスを展開する各界のキーパーソンを迎えてのディスカッションが繰り広げられる。
本記事では、「VR FORUM 2023」の運営を統括する株式会社ビデオリサーチ 統括・ソリューションユニット リサーチアナリシスグループ グループマネージャーの對馬友美子氏、同サービス推進グループ リーダープランナーの平野竜太郎氏にインタビュー。今回の開催テーマに込めた思いから、キーノート・セッションの見所を伺った。
■生活者、テレビCM、コンテンツビジネス、コネクテッドTV──4つの切り口で「共創」を考える
──今回のテーマにはどんな思いが込められていますか。
對馬氏:コロナ禍を経て、メディアや生活者を取り巻く環境が変化するなか、メディアと生活者との繋がり、共創関係が一層強く意識されるようになりました。ビジネスにおいても様々な企業やパーソンと協業、連携するケースが増えています。変化の激しい現在、多くのことが自社単体だけではなしえないということ、領域に縛られず新しい価値観を積極的に取り入れ、共に創っていくことの必要性を多くの企業が感じているのではないでしょうか。
今回の「Co-transformation」というテーマには、変化の激しい環境の中で、業界における新たな価値をみなさまと一緒に作り、ともに業界を変革していきたいという思いが込められています。
──今回のセッションの内容についてお聞かせください。
對馬氏:「VR FORUM 2023」の最初を飾る基調講演では、日本アドバタイザーズ協会 理事長の川村和夫氏をお招きし、メディア環境が激変する中、アドバタイザーの視点から、これからのメディアや広告コミュニケーションのあり方をお話しいただきます。
SESSION1『メディア行動はどう変わる?~Z世代、動画、SNS、AI・・・生活者と社会の変化から考える~』では、株式会社SHIBUYA109エンタテイメント SHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣氏、株式会社電通 電通メディアイノベーションラボ 主任研究員の天野 彬氏が登壇します。
コネクテッドTVや動画配信が浸透する一方、SNSや生成AIといった新しい技術も飛躍的に発展し、生活者を取り巻くメディアやコミュニケーション環境は大きく変化し続けています。このセッションでは“これからの生活者”の中心を担う若者世代にフォーカスし、登壇者のみなさんの研究による知見を踏まえながら、そのメディア行動の実態や背景、将来展望についてディスカッションが行われる予定です。
SESSION2『放送局が考える広告メディアの向かう先』では、株式会社テレビ朝日 ビジネスソリューション本部 セールスプロモーション局 オンラインビジネス部長の萱沼崇英氏、株式会社テレビ東京 営業局 営業推進部長の谷 真輝氏、日本テレビ放送網株式会社 営業局 営業戦略センター アドリーチマックス部の武井裕亮氏が登壇します。
テレビCMは、良質なコンテンツとそれに基づく圧倒的リーチを特徴としてきましたが、その一方で生活者の視聴の分散化は進み、広告メディアとしても変化が求められています。このセッションでは、広告メディアとしてのテレビがどのように進化・深化していくのか、そのときどのようなデータが求められるのか、ディスカッションを通してその形を明らかにしていきます。
SESSION3『コンテンツ価値最大化に向けたテレビ局の新たな挑戦』では、朝日放送テレビ株式会社 コンテンツプロデュース局長の井口 毅氏、関西テレビ放送株式会社 コンテンツ統括本部 コンテンツビジネス局 局長の竹内伸幸氏、静岡放送 株式会社 事業変革推進室長の奈良岡将英氏、中京テレビ放送株式会社 メディア戦略局長の桑原久夫氏が登壇します。
OTT経由での動画視聴時間の増加やコネクテッドTV(以下、CTV)の浸透など、放送を取り巻く競争環境が激しくなる中、放送だけに頼らない、新たな軸の取り組みがテレビ局の間で始まっています。本セッションでは、独自の挑戦に取り組む4社にご登壇いただき、配信やD2C、地域創生など様々な領域における強みやコンテンツを生かした最新の成功事例を軸に、未来のテレビ局のあり方や事業変革のヒントを探っていきます。
SESSION4『CTVの価値とは?』では、株式会社TVer 執行役員広告事業本部長の古田和俊氏、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディアビジネス統括センター 統合アカウントプロデュース局 局長代理の濱﨑雄介氏が登壇します。
本セッションでは、「放送番組も配信動画も楽しめる」として急速に普及拡大が進むCTVにフォーカスし、広告市場としていまどのような価値が期待されているか、そしてその証明にどんなデータが必要とされているのか、動画配信プラットフォーマー、広告会社それぞれのお立場からお話を伺います。
──全体を通した“見どころ”をお聞かせください。
對馬氏:今回は、4つのセッションがすべてディスカッションで占められているという点が特徴的です。その中には「一枚岩で皆さんと一緒にやっていきましょう」というメッセージが強いセッションもあれば、「それぞれが取り組んでいることを持ち寄ろう」というメッセージにつながるもの、また「実は各社とも、同じ方向を向いている」ということを明らかにするものもあります。
今回は「Co-transformation」というテーマにちなみ、各セッションに共通した“お題“として、登壇者のみなさまが考える協働、共創の形を「Co-◯◯◯」というキーワードで挙げていただく予定です。さまざまな切り口を持つセッションを通じて、 “共創・協働”の現在形を感じていただければと思います。
■セッション同士のつながりを解説するナビゲーターも登場「1日通して起承転結を描く」
──今回はセッション本編に加え、「VR FORUM」全体を案内する“ナビゲーター”が新たに登場すると伺いました。
對馬氏:今回の「VR FORUM 2023」では、参加者のみなさんにセッションをカジュアルにお楽しみいただきたく、普段企業のみなさまと直接コミュニケーションさせていただく立場である平野が、1日通してみなさまをご案内するナビゲーターとして登場します。
平野氏:基調講演と4つのセッション、計5つのプログラムをそれぞれ単体ではなく、緩やかにつながった1つのコンテンツとしてお楽しみいただくべく、そのご案内役を務めさせていただきます。具体的には、それぞれのセッションで挙がった議題とその内容を振り返りながら、それらが次のセッションにどうつながっていくか、より深いご理解につながるお手伝いをさせていただきます。
各セッションで語られるさまざまな「Co-」をぜひお楽しみください。例えば、生活者は今、放送と動画を意識して見分けることをしなくなっていますよね。それは、生活者目線の「Co-」だと思います。これに呼応する形で企業と企業の「Co-」など、それぞれ多彩な意味合いを「Co-」には込めました。違う色合いのそれぞれの「Co-」がどうリンクしていくかも、ナビを通してお楽しみいただければと思います。
──最後にあらためて、今回の開催に向けた意気込みをお聞かせください。
對馬氏:今回の「VR FORUM 2023」では、今までにない取り組み、試みをたくさんこらしています。内容も充実しておりますので、どうぞお楽しみいただければと思います。
平野氏:1つのセッションをご覧いただくごとに、「次はどのような話が展開されるのか」と、頭の中に起承転結を描いていただければと思います。「これは関係ある、これは関係ない」というセッションごとの目線でなく、ぜひ1日通した流れとしてご覧いただき、最終的に「この点はどうなんだろう? ビデオリサーチに聞いてみようか」と思っていただけたら幸いです。
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(1回の登録ですべてのセッションの視聴が可能です。)