ビデオリサーチ「VR FORUM 2022」今年の見どころは? 〜主催者インタビュー
編集部
株式会社ビデオリサーチ VR FORUM 2022 プロジェクトリーダー池田 宜秀氏
株式会社ビデオリサーチが主催する国内最大級のビジネスフォーラム「VR FORUM 2022」が、2022年11月29日(火)〜12月1日(木)にオンライン開催される。
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本記事では、「VR FORUM 2022」の運営を統括する株式会社ビデオリサーチ VR FORUM 2022 プロジェクトリーダー池田 宜秀氏にインタビュー。今回の開催テーマに込めた思いから、キーノート・セッションの見所を伺った。
■過去最大23セッション開催。メディアが取り組む「新しいビジネス」に視野を拡大
――今回は過去最大級での開催とのことですが、これまでとの違いはどのような点ですか?
池田氏:これまでは2日間の開催でしたが、今回はさらに拡大して3日間の開催となります。セッション数も、これまでで最大の23セッションを予定しています。リアルイベントとして開催してきた時期はお席に制限がありましたが、今回は多数のお席をご用意できるオンライン開催のため、ご来場数も過去最大規模になると期待しています。
――「生活者とメディアのダイバーシティを見つめる。」というテーマに込めた思いをお聞かせ下さい。
池田氏:コロナ禍によって生活者のメディア接触の変化やDXの流れが加速し、今までの広告ビジネスが大きな変換点を迎えています。かねてよりビデオリサーチはメディアの広告面を中心にお手伝いしてきましたが、さらに視野を広げて放送局や出版社、新聞社など各メディアが模索する「新しいビジネス」にもフォーカスし、さまざまなヒントをみなさまとともに探っていきたいと考えています。
■最新のメディア潮流を網羅、民放連会長モデレーターの回も。2日間の注目キーノート
――1日目、2日目にわたり幅広いテーマのキーノートが予定されていますが、それぞれの内容と見所をお聞かせ下さい。
池田氏:まず1日目は、3つのキーノートを予定しています。
「Keynote; テレビを超える挑戦」では、さまざまな業務提携や資本投入などハイスピードなデジタル展開などで注目される日本テレビにフォーカスを当て、同社代表取締役社長執行役員 石澤顕氏にお話を伺います。複数の放送局同士の取り組みはこれまでも取り上げてきましたが、本キーノートは1つの放送局の取り組みを掘り下げた点が特徴といえますね。
「Keynote; メディア環境変化に対応したクロスメディア広告効果測定標準化への期待」では、グーグル合同会社 代表 奥山真司氏にお話を伺います。マーケティングの新時代を築くためには、公平で信頼性・透明性が高い新たな広告効果測定手法への期待は大きくなり続けており、Google がそのようにとらえる背景と、テレビとデジタルの広告効果測定における考え方について伺います。
「Keynote; 放送局はこの後どうなっていく?テレビの価値を最大化」では、日本民間放送連盟(民放連)会長 遠藤龍之介氏がモデレーターを務め、放送業界全体の視野でディスカッションします。スピーカーとしてサントリーホールディングス株式会社 常務執行役員 水谷徹氏、株式会社TBSテレビ 取締役 中谷弥生氏、日本テレビ放送網株式会社 執行役員コンテンツ制作局専門局長 髙橋利之氏をお迎えします。
2日目に開催される「Keynote; TVerの現状とこれからのビジョン」では、今年6月に就任した株式会社TVer 代表取締役社長 若生伸子氏が登壇します。リアルタイム配信がスタートしてユーザーとテレビコンテンツの新たな接点が加わったTVer。TVer ID、ユーザビリティの拡大などを目指すTVerの現状と今後についてお話いただきます。
■ローカル局、ラジオ、OOH、プログラマティック広告…生活者のあらゆるメディア接点のリアルがわかるセッション群
――キーノートに加え、各セッションも多彩なテーマが予定されています。こちらについても内容と見所をお聞かせください。
池田氏:「コンテンツの力を最大限に発揮する」では、プロデューサー/ディレクターの佐久間宣行氏、株式会社電通グループ クリエイティブディレクターの澤本嘉光氏が登壇し、「コンテンツの力はいかにうまく伝えられていくのか」というテーマでトークを繰り広げるほか、同日開催の「多様化時代を生き抜く ローカル局のこれから」では、静岡朝日テレビ、仙台放送、中国放送、南海放送の社長が一堂に会し、ローカル局のリアルと未来を熱くディスカッションします。
また、放送以外の領域のメディアビジネスとして、OOH(屋外広告)フォーカスしたセッションも予定しています。こちらも2日目に開催される「OOH最前線!DOOHの将来性と『トリプルメディアプランニング』の促進」では、デジタル化・インターネット化した屋外看板ともいえる「デジタルサイネージ」をテーマに、株式会社ジェイアール東日本企画 の中里栄悠氏、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ の三浦暁氏、株式会社LIVE BOARDの櫻井順氏がそのビジネスモデルを語ります。
――テレビを含め、あらゆるメディア接点の最新事情を知ることができるのですね。
池田氏:今回は今までとは異なり生活者の変化に合わせた様々な視点でメディアを網羅している点が大きな特長です。
3日目の「広告会社からみたテレビメディアの価値とこれからについて」では株式会社電通、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ両社のテレビ局長が一度に登壇し、広告会社の立場から見た今後のテレビビジネスの変化の潮流を語るほか、「見えてきた『ラジオ』の拡がり」では、FMラジオ局である株式会社エフエム東京(TOKYO FM)の平岡俊一氏と日本コカ・コーラ株式会社の宮井康太郎氏がラジオについて語ります。
さらに「コンテンツカンパニー UUUMに聞く 市場トレンド」では、クリエーター事務所大手として知られる株式会社UUUMの市川義典氏をお迎えし、UGC(ユーザー発コンテンツ)やインフルエンサーマーケティングの展望について語ります。
「プログラマティック化するプランニング」 では、Netflixが今年11月より開始する「広告付き動画モデル」のシステム構築を担当したザンダー社(Xandr Japan)の城西將恒氏、「ノバセル」を展開するノバセル株式会社の田部正樹氏、テレビCMのAaaS(Advertising as a Service:広告枠運用サービス)を展開している株式会社博報堂DYメディアパートナーズの飯塚隆博氏が登壇し、プログラマティック化していく広告におけるプランニングの最先端をテーマにディスカッションを行う予定です。
また、生活者及び広告主からの視点が重要と考えていますので、初日は弊社ひと研究所對馬による「コロナ禍を経た生活者の変化、メディア・コンテンツへの態度と今後の展望」、二日目はエイベックス・エンタテインメント株式会社の小井口悠氏、株式会社TBSテレビの塩川満樹氏が登壇する「期待しつづけるテレビCMの価値と、その先」、3日目はカンテサンス日髙由香子氏、ネスレ日本株式会社野澤英隆氏が登壇する「広告主が実践する、消費者にメッセージを届けるためのメディアプランニング」、なども予定しています。
■“普段関わる以外のメディア”の最新事例をヒントとして取り入れていただきたい
――最後にあらためて、今回の開催に向けた意気込みをお聞かせください。
池田氏:今回の「VR FORUM 2022」は、ビデオリサーチの創立60周年記念イベントという副題も併せ持っています。普段は直接お話を聞くことが難しかったり、一緒に揃って登壇すること自体が貴重な方々など、この機会を逃せないキーノート・セッションが目白押しです。メディアがいままさに変化していく姿を、そのまっただ中にある当事者の生の声でお届けしたいと思っています。
今回もさまざまな領域に携わる方々がご参加されるかと思いますが、それぞれ普段担当されている以外の皆さんのお話から、ご自身の業界に対するヒントを取り入れていただき、ご自身のビジネス展開にご活用をいただけたらと思います。
そういった意味では、企業としてのビデオリサーチの取り組みというよりも、ビデオリサーチが片隅に置かせていただいているメディア業界がいまどのように変化しているのか、そして今後どう進んでいくのか、そのリアルな姿をみなさまと一緒に掘り下げていけたらと考えています。ぜひご参加いただければ幸いです。
「VR FORUM 2022」が11月29日から開催
今年も「VR FORUM 2022」が開催。
創立60周年にあたる今回は「生活者とメディアのダイバーシティを見つめる。」をテーマに掲げ、11月29日から12月1日にかけて、過去最大規模でのオンライン開催を予定されている。
「VR FORUM 2022」特設サイト<参加申し込み(無料)はこちら>