仙台放送、企業・自治体・団体向けにAIを活用した運転技能向上アプリ『BTOC』を開発
編集部
株式会社仙台放送(仙台市青葉区、以下「仙台放送」)は、国立大学法人東北大学加齢医学研究所(所長:川島 隆太教授)と共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」を含む新しい脳のトレーニング「BTOC(ビートック)」を、2022年10月1日より提供を開始すると発表した。
「BTOC」は、「Brain Trainer On Cloud」の略で、「運転技能向上トレーニング・アプリAI版」の主要機能をクラウド上に設置。利用者数が限られる小規模の事業者や団体でも利用しやすいサービスへと進化させた。またアプリはストアからダウンロードが可能で、利用者側の開発費もかからない。
仙台放送は、東北大学加齢医学研究所と産学連携により共同開発した「運転技能向上トレーニング・アプリ※1」のスマートフォン版のサービスを、2020年から保険会社や自治体向けに提供し、ドライバーの運転技能向上や認知機能低下の抑制、安全安心なモビリティ社会の実現に向けて取り組んできた。
また2021年4月からは、同アプリにAI(人工知能)を搭載。個々のトレーニング状況をAIが解析し、プレイヤー毎に最適なトレーニングへ調整する機能を拡張するなど、「運転技能」「認知機能」「感情状態」の向上だけでなく、安全運転管理や商品開発など、データ活用の幅を広げてきた。
交通事故ゼロ社会の実現を目指し、また「安全運転寿命の延伸」に寄与できる新たなサービスとして、特に企業、自治体、団体での活用を目指す。
※1 東北大学加齢医学研究所と仙台放送が産学連携により共同開発した「トレーニング・アプリ」で、東北大学加齢医学研究所・川島 隆太教授による脳科学研究の成果と仙台放送が開発・放送している脳のトレーニング番組『川島隆太教授のテレビいきいき脳体操』の知見から開発された(特許6284171号)。テレビやタブレット等の端末を利用した「作業速度訓練による安全運転能力向上プログラム」で、実際の運転行為や疑似運転行為(シミュレーター等)を伴わない日常的な認知トレーニングにより、運転技能の維持・向上を目指すもの。
■監修
監修 東北大学加齢医学研究所所長 川島 隆太教授 プロフィール
認知症患者の脳を活性化させる「学習療法」を提唱するほか、仙台放送『川島隆太教授のテレビいきいき脳体操』などを監修。脳活動の研究成果を新作業の創出へつなげようと尽力している。ポジティブに年を重ねることを提唱するスマート・エイジングの研究を行うスマート・エイジング学際重点研究センター長
■川島教授からのコメント
『脳科学の力でドライバーの事故を防ぐ』
ドライバーの事故は、脳科学の観点からすると、脳機能の低下、主に大脳の前頭前野の知覚、予測の力が落ちることが原因と考えられます。言い換えれば、前頭前野をトレーニングすると、運転のほぼ全ての場面、例えば何か危険なものを察知する能力、それを避けようとする判断の力が向上します。今回開発した「運転技能向上トレーニング」は、運転の場面に即した前頭前野を使うトレーニングを組み合わせています。
■BTOCの活用が期待される場面
1:社有車を運転する社員・スタッフの事故防止として
2:デリバリースタッフの安全運転スキル向上を目的として
3:配送ドライバーの運転管理と連動したトレーニング機能として
4:クルマで来店するお客様用のサービスとして
5:「健康経営」「SDGs」に関心の高い法人の施策として
■BTOCの特徴
・BTOCは、1人1人の利用者の脳のトレーニング状況に応じて難易度が最適化されるアプリだ。導入法人には、最初に必要な数のIDを提供。退職や異動に伴うIDの再配布も可能。
・利用者は、ストアから「BTOCアプリ」をダウンロードして、法人から割り振られたIDを入力すると、BTOCアプリを利用できる。法人端末でもIDと紐づいた二次元コードを読み込めば、利用可能。個人端末の使用を制限している業種・業界でも利用できる。
・成績や得点に応じたレベルアップ機能を標準で装備し、利用者のモチベーションを高める機能は、今後も拡張していく予定。
・導入法人では、利用者のトレーニング状況を管理画面から確認できる。また細かいデータをCSVで出力可能。
オンライン説明会のご案内
企業、自治体の担当者向けに説明会開催予定。
・開催日時:10月7日(金)14:00~15:00
・開催方法:ウェビナー
・参加費 :無料
・説明内容:BTOCの概要について
ドライバー様のアプリ利用方法について
管理者(法人担当者様)のシステムの利用方法について
導入から利用開始までの手続きについて
■導入予定法人(一部)
エコー電子工業株式会社、株式会社エヌエスシー、株式会社仙台銀行、株式会社丸山運送、公益社団法人 宮城県トラック協会等