ニールセン、日本のインターネットサービス利用者数ランキングを発表
編集部
視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社(東京都港区)は、「ニールセン デジタルコンテンツ視聴率(Nielsen Digital Content Ratings)」、スマートフォン視聴率情報「ニールセン モバイル ネットビュー(Nielsen Mobile NetView) 」のデータをもとに、2018年の日本におけるトータルデジタルとスマートフォンでのインターネットサービス利用者数ランキング、「Tops of 2018: Digital in Japan」を12月25日に発表した。
2018年におけるトータルデジタルでのリーチ(利用率)TOP 10サービスをみると、Yahoo Japanが最もリーチが高く、54%(6,743万人)で1位となり、次いで、Googleが同じく54%(6,732万人)、3位はYouTubeで50%(6,276万人)となっていた。TOP3サービスは人口の半分が毎月利用している規模になっている(参照:図表1)。

スマートフォンからの利用者数TOP 10サービスでは、そのうち9つのサービスが昨年から引き続いて利用者数を増やしており、1位~4位のサービスの順位は昨年と変わらずで、1位は「Google」、2位は「Yahoo! JAPAN」で両サービスとも利用者数が6,000万人超え。昨年はTOP10圏外だったInstagramは9位にランクインし、TOP 10の中では増加率は最も高く39%に(参照:図表2)。

スマートフォンアプリでも、引き続き利用者数増加の傾向が見られ、TOP 10サービスのうち8つでは2桁の増加率となっていたが、顔ぶれは昨年と大きな変化は見られなかった。スマートフォンアプリの中で6年連続で利用者数が最も多い「LINE」は、2018年も順調に利用者数を伸ばし、今年に入り利用者数は5,500万人を超えた(図表3)。

同社のアナリストであるコヴァリョヴァ・ソフィヤ氏は、この結果に対し、「2018年のインターネット利用状況として、昨年も利用者数が多かったサービスがスマートフォンの利用者数増加と共に更に伸びています。トータルデジタルでは、利用者数上位3サービスは日本人口の半数にリーチできるメディアとなりました。スマートフォンからのTOP 10サービスでは、昨年に続き大きな変化は見られず固定化してきている傾向がうかがえるものの、数年前から存在感を増していたInstagramは、今年に入ってTOP 10入りし、3,102万人が利用するメディアとなりました。2018年も継続してソーシャル動画アプリやフリマアプリなどが話題となり、着実に利用者数を伸ばしたサービスもありました。今後それらのサービスが更にユーザーを獲得することで、中長期でランキング上位に上がってくる可能性も十分あるでしょう。しかし、スマートフォン市場の成熟化が進むにつれて、伸長率は年々鈍化し、利用者数も急激に増えることは考えづらいと思います。一人の利用者がスマートフォンに費やす時間が急増することも考えにくく、利用者は可処分時間の中から利用するサービスを選択することになるでしょう。そして、上位のサービスの固定化が見られる反面、利用者のニーズが更に細分化して、一定の利用者やニーズに特化したアプリが今後伸びてくる可能性もあるでしょう。サービスを提供している企業としては、ユーザーが時間を費やしているサービスや、話題にしているコンテンツに対してアンテナを張り、それをもとに自社サービスの差別化を目指すことが一層重要になってきます」とコメントしている。