CTRが8倍に! PDCAサイクルを上手に回した効率的な動画制作
編集部
驚異的な成長を見せる動画広告市場。そんな時代の流れに乗るべく動画広告を導入している企業は多いのではなかろうか。しかし、ただ流行りに乗り動画を制作したところでリスクが伴うことも。今回は動画に特化したクリエイターネットワークと最先端のクラウドソーシングによって動画制作を行っているCrevo株式会社 代表取締役 柴田憲佑氏に、良いクリエイティブを制作するためのポイントを聞いた。
■苦戦する企業にありがちな動画制作における失敗事例
企業:A社様/用途:SNS用シーズナル動画
SNSにて若年層に季節イベントに絡めた動画コミュニケーションによってロイヤルティ向上を狙い、バイラルが起きて多くの「いいね!」数を獲得することができたが、フォロワー数獲得は限定的であった。
この事例の失敗理由を柴田氏に尋ねてみると、「目的と動画内容の乖離が考えられますね。バイラルを達成することに動画の内容が偏り、本来の目的であるロイヤルティ向上とずれた内容の動画となってしまったのではないでしょうか。多くの「いいね!」数があることを考えると、動画表現は失敗ではなく、問題はクリエイティブの方向性を決めるプリプロにあるでしょう」と教えてくれた。
プリプロとは、プリプロダクションの略で、直訳すると制作の前準備の意。柴田氏いわく、動画制作にあたっては、この前準備が重要だと続けた。
■オンライン動画制作に欠かせないプリプロの重要性
受注件数600社以上、顧客満足度93%以上の実績を誇る同社では、動画制作の際、クライアントの想い(企画)をお客様に届く形(クリエイティブ)にすることを一番に意識しているという。

前提として、オンライン動画は撮影以降の工程 にお金をかけられないので、プリプロが重要だ。しかし失敗動画制作の多くが、プリプロを軽視してしまうというパターンが見受けられるそう。動画制作の成功を左右するのは、プリプロだったのだ。

【失敗例】

【成功例】
では、プリプロを重視し本来の目的に沿ったクリエイティブを制作できた 成功例にはどんなものがあるのか、同社での成功事例とともに紹介したい。
■成功事例 CTR8倍・完全視聴率20%超え
依頼主:九州通信ネットワーク株式会社/用途:TuewView広告
光インターネットBBIQの販促につなげるために、TrueView広告で既存のTVCMをそのまま配信していたが、Web上では効果が得られなかったことから、TVCM とは違うコンセプト の動画制作を同社に依頼。
アニメーションだと表現の幅が広くイメージを伝えやすいという理由から、3パターンのストーリーを提案。その中でも一番エッジが効いていた「DJ高血圧」というキャラクターの動画が採用されCTRが8倍に。80秒という長尺ながらも完全視聴率は20%を上回った。配信2か月を経過してもなお好評を得ており、HPへの誘導、問い合わせ、契約というクライアント本来の目的を達成することができた。

――Crevo株式会社 代表取締役 柴田憲佑氏プロフィール
1985年生まれ。愛知県名古屋市出身。高校時代にカナダへ留学し、卒業とともに帰国。中央大学商学部卒業後、ソフトバンク株式会社にて法人営業・営業企画を担当し、同時期にソフトバンクアカデミアに一期生として参加。2012年、PurpleCow株式会社を設立し代表取締役へ就任。2015年に社名をCrevo株式会社へ変更。趣味は映画鑑賞とテニス。自身の人生に影響を与えた作品は「天空の城ラピュタ」、注目しているテーマは「VR」。