24 APR

TBSとWOWOW共同開発の映像伝送ソフトウェア「Live Multi Studio」が映像情報メディア学会「技術振興賞 進歩開発賞」を受賞

編集部 2025/4/24 11:00

株式会社TBSテレビ(以下、TBS)と、株式会社WOWOW(以下、WOWOW)が2024年3月に無償提供を始め、2024年11月から有料プランを開始している、独自プロトコルによる映像伝送ソフトウェア「Live Multi Studio」(以下、LMS)が、一般社団法人映像情報メディア学会から、第52回・2024年度技術振興賞 進歩開発賞(現場運用部門)を受賞した。

LMSは、一般的なインターネット回線を用いた、これまでにない放送クオリティの映像伝送ソフトウェア。超低遅延での伝送、ポートの開放が不要となり簡単に接続、制御信号の送信も可能という特徴に加え、特許技術“Multi Latency”(TBSで特許を取得。特許第7431207号)を使った独自機能も備えている。

各社では、遠隔地からの機材操作を伴う映像制作(リモートプロダクション)や、スマホと使った放送クオリティの簡易中継など、プロフェッショナルの現場においてもその利便性と安定した品質でユースケースが拡大している。

またその特性から、映像制作業界はもちろんのこと、Vtuber事業、イベントやメディアアート機器遠隔制御等、別業界からも注目を集めている。

■今回の受賞について

▼技術振興賞 進歩開発賞(現場運用部門)とは
運用、開発、製造等の現場において、映像情報メディアに関する方式、システム、機器、デバイスの有益な改良、あるいは運用・技術管理面でのすぐれた考案を行い、実用に供し、顕著な効果を示したものに与えられる賞のこと。

▼LMSとは
TBSとWOWOWが共同で開発した独自プロトコルによる映像伝送ソフトウェア。放送現場の要求水準を満たす品質の高さにより、リモートプロダクションをはじめとする映像制作分野で多くの利用実績を重ねている。主な特徴は以下の通り。

・公衆インターネット網で、ポートの開放等を意識せず、簡単に接続
・遠隔からでも違和感なく、機器操作が行える低遅延環境を提供
・ネットワークの乱れによる映像信号の欠落や揺らぎを修復
・映像や音声以外にも、制御信号を送受信することが可能など

現行プロトコルでは実現が難しかった機能を、すべて提供できるソフトウェアとなる。

公式サイト:https://livemulti.jp/studio/
公式紹介動画:https://youtu.be/_1o4fQOmHwA

■受賞情報

2024年日本民間放送連盟賞 技術部門 最優秀
第1回テクニカルディレクションアワードデジタルサービス部門 銀賞(SILVER)

TBS・WOWOW共同開発「Live Multi Studio」米CES2025出展 担当者インタビュー