REVISIO株式会社（以下、REVISIO）は、2024年12月23日（月）〜2025年1月5日（日）に地上波関東地区で放送されたテレビ番組を対象に注目度ランキングを作成した。注目度の高い番組ほど、テレビの前にいる人が画面にくぎづけになっていたことを表す。なお分析は、家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「アテンション（注視）」を測る方法で行われた。

年末年始に個人全体で最も視聴者をくぎづけにしたのは『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』

■個人全体　テレビ番組注目度ランキング

■コア視聴層（男女13歳～49歳）　テレビ番組注目度ランキング

年末年始のテレビ番組は、各局が趣向を凝らした特番を放送し、視聴者の注目を集める時期。今回、12月23日から1月5日までの週間テレビ番組注目度ランキングを分析した結果、いくつかの興味深い傾向が見えてきた。

まず、NHKの強さが際立っている。個人全体・コア視聴層ともにトップ3はNHKの番組という結果になった。

個人全体では新作大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の初回放送が1位を獲得。前作『光る君へ』終了後から、この日を心待ちにしていた視聴者も多かったことだろう。コア視聴層1位では、朝ドラ『おむすび』のレギュラー放送回がランクイン。この時期は、各局レギュラー番組の放送を休止させ特番の編成に力を入れる一方で、視聴習慣が身についている朝ドラの安定感が目立った。

また、コア視聴層2位にNHKのニュース番組がランクインしていることも特徴的だった。こちらも年末特有の動きとして、民放局がニュース番組を減らしている影響を受けた結果とも考えられる。ネットニュースで情報を取得できる時代ではあるものの、テレビのニュースをじっくり見たいという視聴者はまだまだ多いのかもしれない。

■年末年始の視聴スタイル

ランキング全体を見ると、12月よりも1月に放送された番組が多くランクインしており、中でも1月3日から5日に放送された番組の比率が高いという結果になった。この傾向も、年末年始特有の視聴スタイルを反映しているのかもしれない。

年末年始は、家族や友人と集まり食事をしながらテレビを「ながら見」する視聴者も多く、特に大みそか～三が日にかけてはその傾向が強くなるのではないか。結果、年始の遅いタイミングで放送された番組がランクインしやすくなったと推察できる。

以上、年末年始のテレビ番組を注目度データで振り返った。REVISIOの視聴質ブログの記事では、ランクインした番組をより詳細に紹介している。

▼詳細情報
https://revisio.co.jp/blog/0Sd108vs

■日本テレビ　1/1(水)21:00～　『月曜から夜ふかし 元日SP』

・コア視聴層／7位　注目度：62.7%

『月曜から夜ふかし 元日SP』で特に注目を集めたのは、フェフ姉さんが挑んだ「プロキックボクサーへの道」だった。4年半にわたるトレーニングを積み、プロテストに挑戦したフェフ姉さんは、試合形式のスパーリングで全力を尽くした。

勝利こそ逃したが、新田会長から「お客様に伝わる試合ができる」と評価され、ついにプロ資格を獲得。認定を告げられると、フェフ姉さんは感極まって「夢が叶った」と涙ながらに喜びを爆発させた。この感動的な瞬間はSNSでも「フェフ姉さんの涙にやられた」「フェフ姉さんって努力の人だね、素敵」といった称賛の声が相次いだ。

一方で、おなじみの桐谷広人さんに密着した企画も放送された。優待券を駆使して自転車で爆走する姿はいつも通りながら、親しい友人に優待品を配る“サンタ姿”や、5年ぶりの反復横跳び測定で驚きの結果を出すなど、ユーモアあふれる内容が視聴者を楽しませた。また、ザブングル加藤と共にマスターズ陸上に挑戦する姿には、「75歳とは思えない」と驚きと称賛の声が寄せられた。

さらに、恒例の「全国のご当地問題を調査した件」では、秋田の“なまはげ”問題や山形県の年末年始に関する調査など、ユニークなテーマが取り上げられ、「夜ふかしらしい切り口」として視聴者を笑わせた。

フェフ姉さんのプロ認定という大きな出来事を軸に、バラエティ豊かな企画で構成された今回の放送は、多くの視聴者の注目を集め、”元日から夜更かし”させる結果となった。

⇒TVerで見逃し配信中：https://tver.jp/series/srmwc0hkme

■フジテレビ　1/3(金)21:00～　『監察医 朝顔2025新春スペシャル』

・コア視聴層／5位　注目度：63.0%

・個人全体／4位　注目度：65.4%

2年ぶりの新作として放送された『監察医 朝顔2025新春スペシャル』は、コア視聴層と個人全体の両ランキングでランクイン。上野樹里主演のこのドラマは、震災で母親を失った主人公・朝顔が遺体を通じて「生きた証」を見つけ出す物語。2019年の放送開始以来、多くの視聴者の心に寄り添う物語を描いてきた。

今回のスペシャルでは、東日本大震災で行方不明の母を探し続ける朝顔（上野樹里）と父・平（時任三郎）に、一つの区切りとなる出来事が描かれた。視聴者からは、「震災の辛さを改めて感じた」という感想も寄せられ、本作が震災の記憶を静かに、しかし確かに呼び起こす力を持っていることが分かる。

また、物語の結末について、視聴者からは様々な意見が上がった。本作は、明確な答えを示すのではなく、視聴者それぞれの解釈に委ねる部分を残しており、それもまた作品の魅力の一つと言える。

上野は「今の朝顔を等身大で演じました」と語り、風間俊介は「親戚の家族に会うような気持ちで見ていただけたら嬉しいです」とコメントを寄せている。

SNSでは、「万木家、桑原家の日常に安心感を覚えた」「平さんの姿に涙した」「生きること、死を迎えること、老いていくことを丁寧に描いている」といった感想が見られ、視聴者から深く愛されている作品であることが改めて示された。視聴質の高さが伺える。

⇒TVerで見逃し配信中：https://tver.jp/series/srplj5a8qz

■TBS　1/3(金)17:00～　『ニンゲン観察モニタリング★新春SP!』

・コア視聴層／9位　注目度：62.0%

・個人全体／5位　注目度：65.3%

新春の恒例特番『ニンゲン観察モニタリング★新春SP!』が、今年も多彩な企画で視聴者を楽しませた。木村拓哉が三代目J SOUL BROTHERSのライブに潜入し、変装なしで観客の前に登場するという大胆な試みは、SNSで「キムタクと三代目のコラボ面白かった～」といった声が多数寄せられ、注目を集めた。

また、広瀬すずと川口春奈のテレビ初共演も話題に。プライベートでも親交のある二人の自然なやり取りは、普段見られない貴重な姿として視聴者の注目を集めた。川口が広瀬のYouTube動画でラブコールを送ったことがきっかけで親しくなったというエピソードや、初めて会った時の印象、さらには広瀬が川口の「すぐ寝る」癖を暴露する場面など、和やかなトークが繰り広げられました。

その他にも、Kis-My-Ft2がファンにサプライズを仕掛ける企画や、石井竜也とゴスペラーズが変装して飲み屋でコラボレーションする企画、サニブラウン選手が変装して芸能人とリレー対決する企画、高橋洋子とアバンギャルディがコラボレーションする企画など、バラエティに富んだ内容で、幅広い層の視聴者を楽しませた。視聴質の高さはこれらの多様な企画の成功によるものと思われる。

⇒TVerで見逃し配信中：https://tver.jp/series/srlbnqk9nv

■TBS　1/5(日)18:00～　『さんま・玉緒のお年玉！あんたの夢をかなえたろかSP』

・個人全体／8位　注目度：64.0%

30周年を迎えた『さんま・玉緒のお年玉！あんたの夢をかなえたろかSP』が、今年も笑いと感動を届けた。

今回の放送で特に注目を集めたのは、日本レコード大賞2連覇を達成したMrs. GREEN APPLEが、北海道標茶町の小学校をサプライズ訪問した企画。まもなく休校となる全校生徒4人の小さな小学校で、子供たちがMrs. GREEN APPLEの大ファンであることから、母親からの応募でこのサプライズが実現した。

体育館で待つ子供たちの前にMrs. GREEN APPLEが登場すると、子供たちは驚きと喜びで目を輝かせ、涙を浮かべる子も。「ライラック」の歌唱で感動を与えた後、最後は子供たちが練習していた「ケセラセラ」を一緒に熱唱し、温かい交流が生まれた。藤澤涼架が涙を流す場面もあり、メンバーにとっても忘れられない時間となったようだ。

その他にも、木村拓哉が101歳のおばあちゃんをライブに招待するサプライズを敢行、広瀬すずと吉岡里帆が「ツイてない男」の夢を叶えるべく奔走、荻野目洋子と熱烈なファンによるバブリーダンス共演が実現するなど、豪華企画が目白押しだった。

SNSでは「全部の夢が素敵過ぎて感動しました」「普段見ることの出来ないミセスの姿を見る事ができて最高だった」「見てると自分まで夢を叶えてもらったような気持ちにさせてもらえる素敵な番組」といった感想が寄せられ、X（旧Twitter）で世界トレンド1位にもランクインするなど、大きな反響を呼んだ。

⇒TVerで見逃し配信中：https://tver.jp/series/srmgq7bpoh

※TVerの配信URLは1月10日時点での情報です。見逃し配信が終了している場合があります。

■「視聴質ブログ」では、テレビ番組注目度ランキングを毎週更新中

REVISIOでは、テレビ番組の注目度ランキングを毎週水曜に更新。今、視聴者をくぎづけにしている最新の番組は何なのか？が分かる。

また、個人全体で1位を獲得した大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』のくぎづけシーン分析も毎週水曜に更新している。

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