10 JAN

阪神・淡路大震災から30年…関西テレビ、過去の震災関連コンテンツをYouTube公式「カンテレNEWS」チャンネルにて配信

編集部 2025/1/10 07:00

関西テレビ放送株式会社(以下、関西テレビもしくはカンテレ)は、今月17日に阪神・淡路大震災から30年となるのを機に、これまでに放送した関連番組などのコンテンツをYouTube公式「カンテレNEWS」チャンネルで配信する。

震災をテーマにしたドキュメンタリー番組や、地震発生から1年までの間に放送したコンテンツを中心に、ニュース番組の企画など40本あまりを、順次、公開していく。

関西テレビは、震災関連で取材した映像素材や放送したニュース映像など5,000件近いコンテンツを保管している。今回、これらを広く、より多くの人たちと共有し、当時、被災者が何を考え、どう行動したのか、教訓として次世代に伝えたいと考えた。配信に向けては、報道情報局と総合編成局知財推進部が、映像・音声についての権利処理を行い、必要に応じて再編集作業を行った。

公開するのは、関西テレビが震災を取材して撮影したそのままの素材映像ではなく、放送に値する、放送すべきと判断し、ドキュメンタリー番組や日々のニュース番組で企画として放送したコンテンツ。震災翌日から密着取材した避難所の様子や、20年以上にわたり継続取材している被災地の銭湯経営者の家族の姿など、人間の力強さや優しさを再認識するものを選んだ。

取材から30年近く経過しているため、登場人物の肖像権に注意を払い、できる限り本人と連絡を取り、配信することの承諾を得た。当時、担当した記者やカメラマンの中には、現在も取材対象者と関係を保つ者もいるが、様々なつてをたどり、登場人物と30年ぶりに連絡をとったコンテンツもある。また、どうしても連絡がとれない登場人物については、デジタルアーカイブ学会が公表している肖像権ガイドラインを基に当社が策定した「カンテレ肖像権ガイドライン」に則って、処理を施した。

▼YouTube公式「カンテレNEWS」チャンネル
1月10日(金)18時~:ニュース番組(アタック600、報道ランナー等)で放送したコンテンツ
1月中~:ドキュメンタリー番組
https://www.youtube.com/channel/UCQhaZjODkIjuv38d-i5TVRw

<総合編成局知財推進部・武田直子のコメント>

神戸市では、震災を経験していない人口が全体の半数を上回り、記憶や教訓の風化が言われていますが、テレビ局でも、当時、一線で取材していた記者やディレクターが管理職になり、退職し、撮りためた映像で制作した貴重なコンテンツは、申し送りできる人材を失って、手のつけようのない記録となるおそれがあります。当時、私も取材者でしたが、まもなく定年を迎えるにあたり、阪神・淡路大震災の悲惨さ、しかしながらそこで生まれた被災者どうしあるいは、被災者とボランティアの間の思いやり、人はどうやってそのあとを生きてきたかを伝えたい、メディアを仕事に選んだ者としてやるべき取り組みだと考え、構想5年を経て、今回、配信という形で実現することができました。

■放送予定の番組

1月13日(月)15時45分~19時:『newsランナー震災30年~守りたい、だから伝える~』
1月17日(金)5時25分~6時:追悼番組『この瞬間(とき)に祈る』
1月7日(火)~17日(金):newsランナーで震災30年関連の特集
1月17日(金)15時45分~19時:『newsランナー震災30年~つなぐ未来へ~』
1月16日(木)~19日(日)深夜:『伝える震災30年』(四夜連続5作)
1月31日(金)25時25分~26時25分:『30年目の難問~震災を知らない学生たちへ~』

■阪神・淡路大震災30年 関西民放&NHK連携プロジェクトに参加

「守りたい、だから伝える」を共通テーマに、関西の民放(毎日放送、朝日放送、関西テレビ、読売テレビ、テレビ大阪、サンテレビ)とNHKが、共同プロジェクトを立ち上げた。震災の教訓の継承と将来起こりうる災害に備えた連携にむけ、勉強会や番組など、局の垣根を越え、連携して取り組みを進めていく。

▼公式HP
https://www.shinsai30.com/