朝日放送グループホールディングス、激震の記録1995阪神淡路大震災取材映像アーカイブに200超の「視聴者提供映像」を追加公開
編集部 2024/12/11 10:00
朝日放送グループホールディングス株式会社(本社:大阪市)は、阪神・淡路大震災から30年の節目を前に、同社が運営するWebサイト「激震の記録1995阪神淡路大震災取材映像アーカイブ」に200クリップを超える視聴者提供映像を追加公開すると発表した。これらの映像は、震災直後に視聴者がホームビデオで撮影したもので、報道機関のカメラが立ち入ることができなかった家屋内の様子など、災害の実態をありのままに伝える貴重な記録となっている。
Webサイト「激震の記録1995阪神淡路大震災取材映像アーカイブ」
これらの映像は放送局が取材した映像と異なり、報道機関のカメラが立ち入ることができない、震災直後の家屋の中の映像も多く含まれることから、災害の様相をありのままに理解することができる材料になると期待される。しかしこれらの映像の著作権は映像提供者にあるため、震災30年の節目を前に改めて映像の提供者に個別連絡を行った。42人の提供者のうち22人の所在が確認でき、許諾された21人の提供映像を新たに公開することに。撮影日、撮影場所に分けて整理した映像クリップの数は、200クリップ以上になる。公開日は12月20日の予定だ。
公開に向けた作業は朝日放送テレビの映像アーカイブを管理する(株)エー・ビー・シーリブラのアーキビスト・吉水彩さん(26)と、放送番組制作の現場でスタッフのオフィス自由本舗・迫田ヒロミさん(26)、堀田将生さん(25)が中心になって行われた。引っ越しや電話番号の変更等で連絡先がわからなくなった提供者を探しだし、映像が撮影された背景をヒアリングしたという。震災を知らない世代が作業に携わることで、震災アーカイブをより長く維持する力になると期待されている。
また、このプロジェクトの成果は、ウェブサイトだけでなく書籍としても結実する。12月24日に発売予定の『スマホで見る阪神淡路大震災〜災害映像が伝えるもの』(西日本出版社刊・税込1980円)では、二次元バーコードを通じて映像を視聴できるほか、映像提供者へのヒアリング内容も文章で紹介される。