03 DEC

博報堂グループ「全国地域別生活者行動把握調査2024」を実施!「TV」で認知「Web」で比較・検討し「体験」が購入の決め手

編集部 2024/12/3 08:00

株式会社博報堂らは、北海道から沖縄まで各エリア生活者に聴取した「全国地域別生活者行動把握調査2024」を実施した。この調査には、博報堂グループの地域拠点である株式会社北海道博報堂、株式会社東北博報堂、株式会社新潟博報堂、株式会社北陸博報堂、株式会社静岡博報堂、株式会社中国四国博報堂、株式会社九州博報堂、株式会社アドスタッフ博報堂、株式会社博報堂中部支社が参加している。

本調査では、メディア別の接触時間や生活者の情報経路、各種メディアサービスの利用実態などのメディア意識を中心に、購買活動やリクルート活動など多様な質問項目を聴取することで、全国47都道府県の生活者における、メディア接触を中心とした生活者行動の実態把握を行っている。エリア単位、各県レベルの分析や性年代といった視点での分析はもちろん、ライフステージや属性といった多角的な視点で、市場の現状や変化、兆しをとらえることができる。

■調査結果のポイント

・商品購入までの接触メディアについて、「TV」で認知、「Web」で比較・検討し、「体験」が購入の決め手となっている。

・インターネット結線率は全国で53.2%。エリア別でみると若干の前後はあるが、全エリア共に50%前後となっている。

・スーパーやドラッグストア店舗での買い物の際の情報経路では「折り込みチラシ」が31.1%、「Webチラシサイト・アプリ」が30.3%でこの二つが突出して高い結果となった。

・就職・転職活動時の情報源の違いは、大阪府と東京都で大手ポータルサイトの利用が多く、その他45道府県ではハローワークなど公共の職業安定所であり、情報源に違いが見られた。

▼「全国地域別生活者行動把握調査2024」概要
調査手法:インターネット調査
調査地域:全国47都道府県
調査対象者:15から69歳の男⼥、⼀般⽣活者
サンプル数:全国合計17,725サンプル 各県400~600サンプル
調査時期:2024年6月18日〜30日

詳細調査結果

■認知・理解・比較・購入までの各フェーズにおける情報経路

・認知フェーズにおいて、「テレビCM」への接触率が特に高い。

・理解・比較のフェーズにおいては、「企業ホームページ」「大手ポータルサイト」への接触率が高い。

・購入フェーズでも、認知・理解・比較フェーズ同様に「テレビCM」「企業ホームページ」「大手ポータルサイト」の数値が高い。また、「店頭での体験」も購入フェーズの接触率が高くなっており、商品実物の体験や説明が購入の決め手になると考えられる。

・「口コミ(親族・友人・知人からの情報)」は各フェーズで同等に接触されている。

・認知フェーズに関して、テレビCMをエリア別で見ると他の地域と比べ関東・山梨が著しく低くなっている。それに対しデジタル動画広告・CMは大きな地域差は見られない。同じ「動画広告」でもテレビCMに関していうと、関東・山梨エリアより、他のローカル地区に関しての方が、認知効果が高いと考えられる。

※上記グラフは、以下30業種の平均値。

食品・飲料・嗜好品/酒類・焼酎/健康食品・サプリメント/自動車/自動車周辺機器/化粧品/ヘアケア製品/トイレタリー・家庭用品/通信サービス・ケータイ料金サービス/ゲーム・動画サービス・音楽サービス・マンガなどのアプリ/電気・ガス/家電・ガス機器/家具・寝具・インテリア・ホームセンターetc/眼鏡・コンタクトレンズ/金融・保険/旅行・観光/不動産/商業施設/コンビニエンスストア/薬局・ドラッグストア/テーマパーク・エンタメ施設/パチンコホール/外食サービス/大学・専門学校・塾/冠婚葬祭関連/競馬・競艇・競輪など公営ギャンブル/就職・転職・求人/テレビ番組(内容・出演者など)/ふるさと納税/行政・自治体からの情報

■インターネット結線率

・インターネット結線率は全国で53.2%、エリア別でみても全エリアとも50%前後となっており、地域による差は小さい。

・インターネット結線率が比較的高いのは関西・九州・沖縄で55.8%、比較的低いのは北信越の49.6%、東北の47.8%。

・ストリーミングデバイス経由の結線率は10.5%で、どのエリアも10%前後とほとんど差がない。

・インターネット結線可能世帯は70.0%となっており、結線環境が整っている世帯での結線率は76.0%となっている。

■生活者の買い物に関するメディアの影響

・スーパー・ドラッグストアへの来店時に参考にするメディアでは、「折り込みチラシ(31.1%)」と「Webチラシサイト・チラシアプリ(30.3%)」の2つが突出して高く、オフライン・オンラインを問わず、チラシによる情報発信が生活者の来店に対して高い影響力を持つことがわかる。

・「折り込みチラシ」をエリア別にみると、北海道(41.5%)、東北(40.2%)、北信越(38.9%)が上位を占める一方で、関東・山梨(26.7%)、関西(29.8%)、九州・沖縄(28.6%)は低位に留まっている。

・「Webチラシサイト・チラシアプリ」はエリア別にみると、北海道(34.0%)、東北(33.0%)、関西(33.5%)、中国・四国(31.0%)と若干高いものの、エリア差は大きくなく、「折り込みチラシ」とは異なる結果となった。

■就職および転職活動における東京都と大阪府とその他45道府県の情報源の違いについて

・東京と大阪とその他45道府県の人々を比較すると、大手ポータルサイトを利用するのは大阪が一番多く、東京、その他45道府県と続いている。その他45道府県で一番利用が多いのは、ハローワークやシルバー人材センターなどの公共の職業安定所であり情報源に違いが見られた。

・東京の人々が利用する情報源のTOP3は、大手ポータルサイト28.0%、企業の採用サイト17.5%、公共の職業安定所15.8%。

・大阪の人々が利用する情報源のTOP3は、大手ポータルサイト31.1%、公共の職業安定所21.1%、企業の採用サイト12.7%。

・その他45道府県の人々が利用する情報源のTOP3は、公共の職業安定所24.0%、大手ポータルサイト23.1%、新聞や雑誌の求人広告15.3%。