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1位はアコム!REVISIO、視聴者をくぎづけにした10月度「テレビCMアテンションランキング」公開
編集部 2024/11/26 09:30
REVISIO株式会社(以下、REVISIO)は、視聴者をくぎづけにした10月度のテレビCMアテンションランキングを公開した。テレビCM「アテンション」ランキングとは、地上波関東キー局で放送されたテレビCMを対象に、クリエイティブの評価指標「Cスコア(クリエイティブスコア)」を基に作成されるもの。Cスコアが高いほど、アテンション(=注視)を獲得していた(視聴者の目線を画面にくぎづけにしていた)CMであることがわかる。
■10月トップはアコムの新シリーズCM「Acom Stories」第一弾
1位を獲得したのはアコム「Acom Stories~#01 妹の結婚式」篇。9月のランキングでは4位にランクインしており、長期にわたって高いアテンションを獲得している。「今月のピックアップCM」で詳しくアテンションポイントを解説する。
2位のCanva「信じられないほど、素晴らしく。和平成立」篇は2024年3月からCM放送を開始したCanvaの新CM。舞台は戦国時代のようだが、ビートたけし演じる武将が記念にスマホでSNS用の画像を作ったことを、同じく武将に扮した劇団ひとりに話す。劇団ひとりはそれを信用せず、一触即発の雰囲気に。ひとりがどうやって作ったか見せてくれたら信じると話すと、たけしがにっこりし作り方を説明し、場が和み盛り上がるという構成のCMになっている。たけしとひとりのやりとりや、ストーリー展開の面白さに視聴者は惹きつけられたのかもしれない。
4位の創味あえるハコネーゼ「クイズ」篇にも注目。創味食品といえば、今年「創味 焼肉のたれ 二代目」のCMでウッチャンナンチャンを起用し、二人が20年ぶりにCM共演したことが話題になった。今回ランクインしたハコネーゼの新CMにもウッチャンナンチャンが登場している。
“結成してから40年にわたり、常に音楽シーンのトップを走り続ける伝説的ロックバンド「Haconese(ハコネーゼ)」のリーダーとボーカリスト”という設定で展開するストーリーは、まるでコントを見ているよう。最近、二人がテレビでコントを披露する機会がほとんど無い中で、貴重な映像に視聴者が「くぎづけ」になってしまったのも頷ける。
なお、REVISIOの週間ランキングは以下から確認できる。
▼10月の週間ランキング
https://attention.revisio.co.jp/l/1010172/2024-09-22/2csp1
■今月のピックアップCM:アコム「Acom Stories~#01 妹の結婚式」篇 30秒
アコムといえばかまいたち・鈴木伸之出演の「侍ビッグ3」シリーズの印象が強い人も多いだろう。同シリーズはアテンションも高く、本ランキングにも度々登場していたが、今回ランクインしたのは2024年9月~放送されている新シリーズ「Acom Stories」の第一弾となっている。
妹から結婚式に招待されたミュージシャンの兄が、妹のために髪を切って髭を剃り、結婚式にふさわしいスーツを着て出席。「似合ってないかな?」と問う兄に、妹が「うん…でもかっこいいよ、ありがとう」と褒める、という展開はドラマを見ているようで思わず注視してしまう視聴者が多かったのだろう。
人気芸人を起用し、「面白さ」「インパクト」でアテンションを獲得していた「侍ビッグ3」とは雰囲気が大きく異なるが、こうしてストーリー性を重視したドラマ仕立てのCMもアテンション獲得には非常に有効だといえる。
以下、同CMを毎秒Cスコアの波形データで確認したもの。
▼アテンションポイント
【3秒目】「結婚します」というCM感のないセリフに興味を持った人が多かったのか注視が増加。その後、同一テンポでCMが進んだため、飽きが生まれやすかったのか、9秒目までに注視が下がった。
【10秒目~】兄がひげを剃るシーンや妹の結婚式シーンでCMの雰囲気が変わったことで注視が増加。
【16秒目~】兄妹の再会シーン。CM内に一貫した物語性があるため、後半に注視が上がりやすい構成となっていた。
【26秒目~】拍手の効果音を挿入。音声はナレーションや会話が主であったため、聴覚に違和感を覚えやすかったのか、CM最終版に注視が最高となった。また、この最適なタイミングでサウンドロゴを挿入することができていた。
CM全体がまるでドラマのようで、心温まるストーリー展開となっていた。ドラマ仕立てのCMは、ストーリーに惹かれた視聴者が最初から最後まで画面にくぎづけになりやすいという特性がある。また、雰囲気が変わるような構成や効果音などもうまく使われており、高いアテンション(注視)を獲得したと考えられる。
結果、CM全体の8%ほどしかない(※)右上がりの波形となり、多くの視聴者にブランドを訴求できた。
※2023年4月1日から2024年3月31日の間に放送開始し、かつその期間に累積500GRP以上放送した15秒CM(2421素材)の毎秒Cスコアを抽出し算定
■テレビCMの効果を最大化する「しっかり視られるCM」とは
テレビCMを制作する際、多くの人が直観と経験を頼りにしているが、このような制作方法ではパフォーマンスの再現性や確実性に不安が残る。
REVISIOでは、8.6万本以上のCMのアテンションデータを蓄積しているため、「CMの視られる要素」と「視聴者に視られるためのCMづくり」のノウハウを持っている。