地上波放送で手話実況を行う様子(左下ワイプ)
OHK岡山放送、テレビ局では初の協賛団体に!「東京2025デフリンピックの大会協賛に関する契約」を締結
編集部 2024/11/20 06:00
岡山放送株式会社(以下OHK)は、公益財団法人東京都スポーツ文化事業団デフリンピック準備運営本部(以下事業団)と「東京2025デフリンピックの大会協賛に関する契約」を締結した。テレビ局では初の協賛団体となるOHKは、30年以上継続する手話放送活動の知見やノウハウを生かし、大会運営全体に対する支援を行う“トータルサポートメンバー”として、大会の成功に貢献していくことを発表した。
世界中からデフアスリートが集い、競い合う国際総合スポーツ競技大会であるデフリンピックは、きこえない、きこえにくい人のためのオリンピックで、第一回はフランスで開催された。東京2025デフリンピックは100周年の記念すべき大会であり、日本では初めての開催になる。
この大会においてOHKは、放送局としてさまざまな情報発信を通じ、デフリンピックやデフスポーツの理解促進を図るとともに、 “手話実況”を通じたユニバーサルなスポーツ観戦の体験を提供する予定だ。手話実況とはOHKが30年以上継続している手話放送のノウハウを生かし、多様な人がスポーツ観戦を楽しめる環境創出を目指し、OHKが日本で初めて実施した取組だ。
契約締結にあたりOHK中静敬一郎社長は、「私たちOHKは、1993年から“手話は言語”という理念のもと『情報から誰一人取り残されない社会』の実現を目指し、ろう者とともに手話放送を継続しています。アスリートの奮闘や人間ドラマ、記録への挑戦など、多くの人を魅了し感動を与えるスポーツの魅力を、手話実況を通じてすべての人に届けたいと考えています。誰もがスポーツを楽しめる社会は、必ずや障壁のない社会の象徴となるはずです。その一助となるよう大会を全力でサポートいたします」とコメントしている。
【手話実況とは】
音声実況を健聴者が手話通訳し、それを見たろう者が自身の言葉として手話で実況する画期的な取組。これまで自動車競技(カーレース、ラリー)、マラソン、サッカー、バスケットボール、バドミントン、卓球で実施。ろう実況者の育成組織「OHK手話実況アカデミー」の設立、手話実況体験の実施など、スポーツ分野におけるアクセシビリティ活動を推進している。