2024年7月クールバラエティ番組注目度ランキングイメージ画像
1位は『世界の果てまでイッテQ!』REVISIO、2024年7月クールのバラエティ番組注目度ランキングを発表
編集部 2024/11/18 11:00
REVISIO株式会社(以下、REVISIO)は、2024年7月クールの民放キー局で放送されたレギュラーバラエティ番組の注目度ランキングを作成し、人気の傾向を分析した。注目度が高いとは、テレビの前の視聴者がくぎづけになっていたことを表す。分析は、家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「アテンション(注視)」を測る方法で行われた。
■コア視聴層注目度1位は『世界の果てまでイッテQ!』
2024年7月クールの民放キー局バラエティ番組注目度ランキングでは、日本テレビの看板番組『世界の果てまでイッテQ!』が見事1位を獲得した。最近では、4年ぶりに番組復帰を果たした手越祐也の出演回が大きな反響を呼んだが、7月クールにおいても内村光良の還暦を祝う特別企画など、度々話題となる放送が続き高評価につながった。
今期の特徴として、海外をテーマにした番組が上位にランクインしていることが挙げられる。コロナ禍で制限されていた海外ロケが以前と変わらない規模で実施できるようになり、『世界の果てまでイッテQ!』をはじめ、海外からタレントを招いての企画や、海外での撮影を含む番組が3つもランクインする結果となった。
また注目すべきは、TBSとフジテレビがランキング上位の多くを占めている点。トップ15のうち、11番組がこの2局の番組という結果は、両局がターゲット視聴層を明確に捉えた番組構成や企画力に強みがあることを示す。視聴者層の幅広いニーズに応える柔軟なアプローチが功を奏したといえるだろう。
一方で、コア視聴層の注目を集めているのは、必ずしもゴールデンタイムの番組だけではない。深夜枠で人気を集めているフジテレビの『何か“オモシロいコト”ないの?』がその好例。この番組は、若年層からの高い注目度を獲得し、ランキング3位にランクインした。深夜枠でのコア層注目度が上昇している理由は、視聴者がテレビを通じて新鮮で挑戦的なコンテンツを求めていることの表れであり、こうした意欲的な番組制作の背景には、MCの個性や斬新な企画が強く影響していると考えられる。
トップ3にランクインした番組について、どのような要素が視聴者の関心を集めたのか、注目度データを読み解きながら解説する。なお、REVISIOの視聴質ブログでは本ランキングのより詳細な分析を公開している。
▼視聴質ブログ
https://revisio.co.jp/blog/JORuvOid
■今年放送開始から17年目に突入した『世界の果てまでイッテQ!』
最近では4年ぶりに衝撃的な復帰を果たした手越祐也の出演回が大きな話題を呼んだ『世界の果てまでイッテQ!』。7月クールバラエティ注目度ランキングにおいても、コア視聴層注目度で堂々の1位を獲得した。この期間の放送では、長年愛されてきた番組ならではの企画が続いたことも、多くの視聴者を引き付けた。(※手越祐也の出演回(10月13日)は本ランキングの集計対象外)
9月15日の2時間スペシャルでは、内村光良の還暦を祝う「大一芸合宿 in 山梨県・長野県」が行われた。番組の顔である内村のために、番組メンバーがほぼ総出演。いとうあさこやみやぞんによるピアノ連弾や蓼科山での登山企画など、豪華な内容で視聴者を魅了した。放送後には、TVerや日テレ無料の見逃し配信にて5日間で220万回以上の再生を記録し、同局バラエティ番組史上最速の視聴回数となった。
本ランキングの集計対象外にはなるが、最近では元NEWSの手越祐也が4年ぶりに番組へ復帰したのも大きな話題に。この復帰回は配信でも大きな反響を呼び、TVer配信開始からわずか8日間で421万回再生という驚異的な記録を達成し、バラエティ番組における歴代最高記録を更新する快挙となった。日本テレビの福田博之副社長も「多くの方に受け入れられた感触がある」と手応えを語り、手越の今後の出演について「『また見たい』という声にできるだけ応えたい」と前向きな姿勢を示している。
『世界の果てまでイッテQ!』は4月クールのコア視聴層順位でも2位にランクインしており、番組の底力と視聴者からの厚い支持がうかがえる。おなじみのイモトによる珍獣ハンター企画や、デヴィ夫人の女子会、女芸人ダイエット合宿 in 韓国など、女性出演者が活躍する企画が多い点も特徴。女性視聴者が楽しめる番組作りを意識しており、そのことが広い視聴者層の獲得につながっているのだろう。手越の復帰により今後の展開にも期待が高まり、注目度のさらなる上昇が予想できる。
■ファンからの熱い視線を集める『それSnow Manにやらせて下さい』
4月クールで3位だった『それSnow Manにやらせて下さい』が、7月クールでさらに順位を上げて2位にランクイン。世帯視聴率では4.9%と目立たないものの、ファンの熱い視線を集め続けた。この数字からは、若年層を中心に視聴者が放送中に番組から目を離さず、くぎづけになっている様子がうかがえる。
7月の放送では、嵐の二宮和也をゲストに迎え、伝説の『ひみつの嵐ちゃん』の人気企画「ランキングダービー」が13年ぶりに復活。カメラなしでの本音トークは、先輩後輩の垣根を越えた貴重な対話として、SNSで大きな反響を呼んだ。
9月13日放送の「ダンスノ完コピレボリューション」では、韓国の人気グループENHYPENとの国境を越えたダンスバトルを展開。後藤真希が率いる“完コピ女子選抜チーム”には、ももいろクローバーZの佐々木彩夏、松井珠理奈、石井杏奈といったメンバーが登場し、女性チームとして初の優勝を目指し、熱戦を繰り広げた。日韓アイドルのスキルがぶつかり合い、“完コピ超え”のダンスが披露され、ファンから「神ダンス」「これ以上ないパフォーマンス」と大きな反響を呼んだ。見逃し配信も142万回再生を超える好記録を残している。
9月27日には新企画「東京それスノコレクション」がスタート。メンバーが選んだデートコーディネートでランウェイを歩き、そのファッションセンスを競った。渡辺翔太は、自ら考案した部屋着風コーデを披露し、彼女との妄想トークを繰り広げたが、みちょぱからは辛口評価を受け、笑いを誘った。視聴者からは「面白かった!」「Paravi時代の企画がパワーアップして復活した感じ」といった声が集まった。
4月クールに続き、高順位をキープしている要因として、アイドルグループの垣根を越えたコラボレーションや、豪華ゲストの起用など、話題性の高い企画作りが功を奏しているといえる。また、メンバー一人一人のキャラクター性が際立つ企画展開により、視聴者との距離感も縮まっているのだろう。
■菊池風磨のMC力が光る『何か“オモシロいコト”ないの?』
深夜帯の番組でありながら、コア視聴層注目度で堂々の3位を獲得。4月クールの9位から大きく順位を上げた『何か“オモシロいコト”ないの?』にも注目が集まった。timeleszの菊池風磨とシソンヌの長谷川忍がMCを務め、毎週さまざまな“オモシロい”企画を展開するフジテレビの深夜バラエティ番組で、世帯視聴率は2.2%(109位)と控えめながら、コア視聴層注目度62.2%という数字を記録。この番組の視聴質の高さを物語っている。
7月29日放送の“真のイケメン対決”では、狩野英孝との異色の組み合わせで視聴者を魅了した。「フィールドが違う」と抵抗しながらも、カラオケやキスの演出、バージンロードでのパフォーマンスなど、さまざまなシチュエーションで対決を繰り広げ、菊池風磨がバージンロードで大苦戦する姿が話題に。2人の対決を高橋ひかるは「スポーツの祭典に並ぶ、すごい大事な試合」と評し、SNSでも「平成と令和のイケメン対決」として盛り上がった。
9月2日には、菊池憧れの長澤まさみがゲスト出演。相性が合ったゲストとだけ対面できる新企画「相性マッチング」では、16年間憧れ続けた長澤とついに対面を果たすため、菊池が必死に回答を選ぶ姿が印象的だった。
「16年間つーか、そのために(芸能界)入ってると言っても過言ではない」という菊池が、長澤との対面が決まった瞬間には、喜びと驚きで感情あふれる姿が視聴者の心を掴んだ。このエピソードはSNSでも大きな反響を呼び、「ずっと憧れだった人との対面に感動」と共感の声が多く寄せられた。
菊池は『ドッキリGP』でも9位にランクイン、さらに10月からはレギュラーを務める『ニノさん』のゴールデンタイム進出も決定するなど、バラエティ番組での活躍が目覚ましい。
MCとしての力量はもちろんのこと、機転の利いた対応や率直な感情表現で視聴者を惹きつけており、今回の注目度ランキング3位は、菊池風磨の人気を反映した結果といえるだろう。
▼【参考】4月クールのバラエティランキング分析
https://revisio.co.jp/blog/JKqe77kS
■テレビ番組の視聴率・注目度を無料でチェック!視聴データ公開サイト「RE.Source」
REVISIOの視聴データ公開サイト「RE.Source」では、過去1週間の関東・関西地域での地上波6局7チャンネルの世帯視聴率・注目度を毎日更新中。誰でも無料で視聴できる(注目度を確認するときは名前とメールアドレスの登録が必須)。
▼秋ドラマの最新視聴率・注目度
https://rating.revisio.co.jp/