OHK、バスケットボール初の「手話実況」地上波とYouTube公式チャンネルにて同時生配信
編集部 2024/10/4 18:00
岡山放送株式会社(以下、OHK)は、バスケットボール初の手話実況を地上波とYouTubeのOHK公式チャンネルにて同時生配信する。対象となる試合は、10月5日にジップアリーナ岡山で開催される「B3リーグ 2024-2025シーズン 第2節 トライフープ岡山vs徳島ガンバロウズ」に決まった。
■トライフープ岡山協力のもと手話実況を実施
手話実況とは、OHKが30年以上継続している手話放送とスポーツ実況中継のノウハウを生かし、誰もが当たり前にスポーツ観戦を楽しめるよう始められた。この取り組みは、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金の助成を受け、2022年秋に日本で初めて実施。音声実況を健聴者が手話通訳し、それを見たろう者が自身の言葉として手話で実況する。
OHKはこれまでモータースポーツ、マラソン、サッカー競技で手話実況を実施してきたが、今回のバスケットボールは初となる。トライフープ岡山と協力し、地上波で試合中継を放送すると同時に、インターネットで手話実況付き映像を配信する。
手話は聴覚に障がいのある人にとっての言語で、情報を的確に伝えるコミュニケーション手段の一つ。ろう者自身が言葉の意味をくみ取り、手の動きや表情も具体的に表現するため、スピード感や臨場感にあふれている。障がいの有無に関わらず、バスケ競技の魅力を体感してもらう機会となる。
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■デフバスケ 日本代表の大塚紀美が解説に参加
当日の手話実況は、OHKが主催する「OHK手話実況アカデミー」所属のろう者で自身もアスリートの早瀬憲太郎氏、3人のコネクター(手話通訳者)、OHKの3者がタッグを組む。さらにデフバスケ 元女子日本代表の大塚紀美も解説に加わり、2時間にわたるホーム開幕戦をお伝えする。
■バスケ初の手話実況に向けた取り組み
初のバスケ競技の手話実況配信に向け、OHK手話実況スタッフは事前勉強会を実施。選手名やルールなどを表す的確な手話表現を、チームと協力して考案するなど準備を行ってきた。また、トライフープ岡山の広報担当者は「9月から新シーズンとなり、新しく生まれ変わったトライフープ岡山の選手や戦い方を、手話実況を通じて多様な人々に観てもらいたい」とコメントし、選手が手話で観戦を呼び掛けるメッセージ動画を発信するなど、初の手話実況に期待を寄せている。
▼地上波放送
番組名:岡山マツダスポーツスペシャル トライフープ岡山vs徳島ガンバロウズ
放送日時:2024年10月5日(土)12〜14時
解説:濱野凌(元トライフープ岡山)
実況:長尾龍希(OHKアナウンサー)
コートサイドリポート:森夏美(OHKアナウンサー)
▼手話実況配信
タイトル::B3リーグ 2024-2025シーズン 第2節 トライフープ岡山vs徳島ガンバロウズ
配信日時:2024年10月5日(土)12時〜 OHK公式チャンネル(YouTube)
配信URL:https://m.youtube.com/watch?v=EzB4pYSRSvQ
手話実況スタッフ:
実況:早瀬憲太郎(自転車競技デフアスリート、OHK手話実況アカデミー)
解説:大塚紀美(デフバスケ 元女子日本代表 主将)