TBS×WOWOW、映像伝送ソフトウェア「Live Multi Studio」が第1回テクニカルディレクションアワード銀賞受賞
編集部 2024/9/3 18:00
株式会社TBS(以下、TBS)と、株式会社WOWOW(以下、WOWOW)で、2024年3月からサービス提供を開始した、独自プロトコルによる映像伝送ソフトウェア「Live Multi Studio」(以下、LMS)が、第1回テクニカルディレクションアワード(※1)のデジタルサービス部門(※2)において銀賞を受賞した。
LMSは現在、macOSアプリ、iOSアプリ、およびDerivative社が提供するビジュアルプログラミング環境「TouchDesigner」のプラグインとして配布され、これまでにない超低遅延、特許技術Multi Latency(TBSで特許を取得。特許第7431207号)などの独自機能で、映像制作分野以外でもイベントやメディアアート、機器遠隔制御など多くの分野における作業のリモート化を可能とする。リリース以降、幅広い業界から反響があり、Vtuberライブでの利用など、実用シーンはさらに増えてきている。
パケットロス再送、低遅延、セキュアな伝送といった必須要件をカバーしつつ、複数台接続やポート開放不要など、配信現場のニーズに沿った設計を織り込み、レベルの高いディレクションを行っている点が評価され、この度の受賞となった。
※1:テクニカルディレクションアワード(TECH DIRECTION AWARDS)は、アイデアや表現だけでなく、それらを実現するためのテクニカルディレクションが優れているプロジェクトを表彰し、普段スポットライトの当たりづらい“テクニカルディレクションの重要性”を伝えることを目的として2023年にTECH DIRECTORS ASSOCIATIONによって発足された。
※2:デジタルサービス部門は、デジタル技術を利用した、一般ユーザーに広く提供されているサービスの中で優れたテクニカルディレクションが行われていると考えられるプロジェクトを表彰するもの。
■LMSとは
TBSとWOWOWが共同で開発した独自プロトコルによる映像伝送ソフトウェア。放送現場の要求水準を満たす品質の高さにより、リモートプロダクションをはじめとする映像制作分野で多くの利用実績を重ねている。
▼主な特徴
・公衆インターネット網で、ポートの開放などを意識せず、簡単に接続
・遠隔からでも違和感なく、機器操作が行える低遅延環境を提供
・ネットワークの乱れによる映像信号の欠落や揺らぎを修復
・映像や音声以外にも、制御信号を送受信することが可能 など
現行プロトコルでは実現が難しかった機能を、すべて提供できるソフトウェアが完成した。