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視聴者がくぎづけになったテレビCMが明らかに!REVISIO、2023年度テレビCM 業界別Cスコアランキングを公開

編集部 2024/8/2 18:00

家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビの「視られている量」を測るREVISIO株式会社(以下、REVISIO)は、2023年度(2023年4月1日~2024年3月31日)に放送されたテレビCMを独自の視聴質データで分析し、視聴者の視線をくぎづけにしたテレビCMのランキングを業界別に公開した。

本分析では、テレビCMのクリエイティブを評価するためのREVISIO独自指標「クリエイティブスコア(以下Cスコア)」を用いて、下記条件にあてはまるテレビCMを業界別にランキング化した。

・2023年4月1日~2024年3月31日に関東で初回放送があり、500GRP以上出稿された15秒/30秒CM
・年末年始やW杯開催時の通常と異なる見られ方をする期間に出稿開始したCMを除外したもの

Cスコアが高いCMほど、注視を獲得していた(視聴者の目線を画面にくぎづけにしていた)CMであることがわかる。

【集計対象業界一覧(全31業界)】
企業広告/自動車/住宅・建設/インフラ・エネルギー/通信/金融/保険/ウェブサービス/サービス/法人向けサービス/流通・小売り/旅行・レジャー/娯楽/映画/外食/酒類/飲料/保存食品/調理食品/菓子/生鮮食品・惣菜/健康食品・サプリメント/日用品/ボディケア用品/化粧品/医薬品/ファッション/家電/生活雑貨/通信販売直販/その他
※各CMのカテゴリー分けは、REVISIOの定義によるものとする

■全31業界の1位獲得CM

中でも特に高いCスコアを獲得したものは

金融:アイフル【「ミニパト女将」篇 30秒】(Cスコア=127)
娯楽:任天堂【帰ってきた 名探偵ピカチュウ「変装は探偵の基本だからな」篇30秒】(同=120)
保存食品:日清食品【完全メシ「完全なるバランス」篇30秒】(同=123)

の3つである。

引用元:アイフル「ミニパト女将」篇(30秒)テレビCM【公式】

アイフルに限らず、消費者金融系のCMにはサービス内容の訴求に制限があるため、商品の説明シーンは極力省かれている。人気タレントや芸人を起用したコミカルで派手な内容のクリエイティブが多く、結果的に注視が高くなる傾向にあるよう。

任天堂・日清食品は、1位獲得CM以外も高いCスコアを獲得しているクリエイティブが多く、いずれも共通するのは商品の説明カットが少ない=CMらしくないクリエイティブであることといえそうだ。

任天堂で上位にランクインしたCMは、ゲームをプレイしている人たちが登場したり、プレイ画面の繋ぎ合わせであったりするため、まるでその場で自分がゲームを操作しているような感覚になり思わず画面を見入ってしまう。ナレーションや説明のためのカットはほとんどない。

日清食品も、面白さやインパクトを重視したテレビCMを展開しており、アニメーション・芸人のギャグ・歌などで構成されるクリエイティブがほとんど。やはりそこに商品の説明らしいシーンは存在しないが、商品の訴求をしない、ということではない。1位を獲得した『完全メシ「完全なるバランス」篇』では声(大山のぶ代時代のドラえもん風)と演出(通販番組風)を工夫することで、商品を並べるだけのCMにも関わらずしっかり注視を獲得できている。

また、業界ランキング全体を見てみると、タレントの起用有無に関わらず、キャストが複数人であるCMが上位にランクインしていることも特徴。複数人が出演することで、

・会話形式にできる
・具体的な生活描写がしやすい
・現実に近い空間を使ったシーンが作れる

ことなどが、視聴者目線で自分事化につながり、注視されやすいCMとなるのかもしれない。

■ランキング上位CMは効率よく認知を獲得することができている

REVISIOの調査では注視を高めることで認知度の獲得に差が生じることがわかっている。

上記でピックアップしたCスコア120を超える3つのCMは、Cスコア100のCMと比較すると約20%も多く注視を得ることができたCMであり、その分効率よく認知を獲得することができていると言える。
同じ出稿量でも、注視を高めることでより高い認知を獲得することができれば、結果的にコストパフォーマンスが上がる。つまり、Cスコアの高いCMは、低いCMに比べて、CMの投下コストを削減することが可能となる。

REVISIOでは、独自の技術で取得した注視データを活用し、テレビCMのメディア/クリエイティブのプランニング、レビューをサポートしている。

■クリエイティブスコア(Cスコア)について

CスコアはテレビCMのクリエイティブを評価する指標のことである。

例えば、Cスコア:150のクリエイティブAと、Cスコア:100のクリエイティブBがあった時、放送局や時間帯の影響を極力排除すると、クリエイティブAはクリエイティブBの1.5倍注視されたと評価できる。