HTB開局55周年記念映画「奇跡の子 夢野に舞う」2024年1月より公開中
編集部
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HTB(北海道テレビ放送)開局55周年記念の自然と人間の共生を描くドキュメンタリー映画「奇跡の子 夢野に舞う」が2024年1月より公開中だ。
本取材は2015年から始まり、地域住民の活動や長沼町の美しい田園風景と自然の営み、そしてタンチョウが町に飛来し、ヒナを誕生させるまでに至った奇跡の実話を記録したもの。作品は2020年6月に北海道エリアで放送されたドキュメンタリー番組「たづ鳴きの里」をもとにしたもので、明治期の乱獲などで姿を消してしまったタンチョウを再び町に呼び戻そうと、夢に向かって奮闘する14人の農民たちの姿を伝えている。
本作品の監督・沼田博光は、フランスの制作プロデューサーから日本人の象徴であるタンチョウの取材をしたいと打診があり、リサーチを進める中でタンチョウ研究の第一人者、正富宏之と出会った。そして「長沼町で世界初のプロジェクトが始まる」という情報を得る。
人工的に造られた遊水地の中に湿地をつくり、そこでタンチョウの繁殖を目指すというものだった。長沼町はタンチョウの生息地から遠く離れており、人口200万人近い大都市・札幌のすぐ近郊だ。手厚く保護されているタンチョウについて、フランスの制作チームが求める取材環境はとても用意できなかったので早々に断ったうえで、沼田監督の長沼通いが始まった。
農家は鳥に手を焼いている。撒いた種はほじくるし、新芽が出ればバリカンで刈ったように食べつくす。張ったばかりのビニールハウスにはフンをかけていく。そんな農民たちが地元に鳥を呼ぶと言い出した。それも絶滅危惧種のタンチョウだ。北海道の東部にごくわずかしか生息していない希少種が大都市・札幌の近郊にある農村に来るはずもない。
14人の農家が集まり、タンチョウの棲み家づくりが始まった。治水対策で人工的に作られた遊水地の中に、タンチョウが生息できる「湿地」が回復してくると、やってくるのは予期せぬ訪問者ばかり。大量の渡り鳥に獰猛な外来種、カメラを抱えた人間たち…。次々と巻き起こるトラブル。果たしてタンチョウはやってくるのか?
ナレーション担当・上白石萌音のコメント
北海道の長沼町を舞台にしたドキュメンタリー映画「奇跡の子夢野に舞う」のナレーションを担当させていただきました。過疎化に悩む農家の皆さんが、子供たちに誇りあるふるさとを残すために奮闘する、奇跡の物語です。北海道の大自然の美しさはもちろん、人と動物が土地を分け合うと言うのはどういう事なのか?という大切なテーマが、ありのままに映っています。私自身もとても勉強になりました。ぜひご覧ください。
■監督:沼田博光
1964年生まれ。札幌市出身。
1988年小樽商科大学卒。同年北海道テレビ放送株式会社に入社。
報道部記者、情報番組担当、グッズ・著作権ビジネスや国際事業部を経て、現在は報道部デスク。日々のニュースと向き合うかたわら、自然・環境問題、アイヌ民族をテーマとするドキュメンタリーを制作。気象予報士。
■音楽:中村幸代
17歳から作曲を開始。1998年長野オリンピックでは、室内競技表彰式テーマ曲を担当し注目を集めた。その後、多数のアーティストの楽曲アレンジ、プロデュース、ドラマや映画の音楽制作に精力的に取り組む。多数のアルバムを発表する中、2006年リリースの『光と水の旋律』は3万枚を突破するという、インストとしては異例の好セールスを記録した。2012年には『大地と水の記憶』をリリース。2023年NHK『ニュースウオッチ9』オープニングテーマ曲、NHK『NEWS ROOM TOKYO』他、数々のテレビ番組、イベントの音楽を手掛けている。また朗読に合わせて作曲し、自らピアノを演奏する会に出演、FMラジオのパーソナリティをつとめるなど活躍の場を広げている。スケール感のある楽曲制作と、聴く人の心に寄り添う繊細なメロディで、自然や命のきらめきを描いている。
■音楽プロデューサー:中脇雅裕
大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。その後1990年代よりレコーディングディデクター・プロデューサーとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。今までに制作に携わったアーティストはPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅ、CAPSULE、Jungle Smile、手嶌葵、E-Girls、SMAP、坂本龍一、中村幸代などジャンルを問わず多岐にわたる。
■タンチョウについて
タンチョウ(丹頂)は鳥綱ツル科ツル属に分類される鳥類。日本の特別天然記念物。全長140㎝、翼開長240㎝に達する日本で最も大きい鳥類。かつては関東地方や遠く岡山県まで渡って越冬していたが、開拓と乱獲のため明治末には絶滅したと考えられていた。その後、北海道東部でわずかに生き残っているのが見つかり、現在手厚い保護活動が行われている。
ナレーター:上白石萌音
監督:沼田博光 統括プロデューサー:坂本英樹 プロデューサー:四宮康雅 堀江克則
撮影:小山康範 石田優行 編集:上田佑樹 音楽:中村幸代
宣伝プロデューサー:泉谷 裕
製作・配給:北海道テレビ 宣伝・配給協力:東映エージエンシー
カラー/5.1ch/16:9/1時間37分/©HTB All rights reserved 2024
★上映日★
2024年(令和6年)1月20日(土)〜シアターキノ(北海道)
(シネマ太陽函館、帯広では1月19日(金)先行公開)
2024年(令和6年)2月23日(金)〜丸の内TOEI(東京)