左から)Septeni Japan株式会社 福田翔平氏、株式会社TVer 三芳瑞葉氏、次郎丸達也氏
「TVer広告にしかできないこと」がたくさんある 〜TVer Sales AWARD 2年連続Gold Partner・セプテーニ担当者インタビュー
編集部 2023/7/10 13:00
2022年4月から2023年3月にかけてのTVer広告への出稿金額をもとに、上位3位の広告会社を「Gold Partner」「Silver Partner」「Bronze Partner」として表彰した「TVer Sales AWARD 2022」。2023年4月27日『TVer Biz Conference 2023』で行われた表彰式では、株式会社セプテーニが昨年に続いて最優秀セールス賞となる「Gold Partner」を受賞した。
2020年11月のプリセールス開始以来、3年にわたってTVer広告の代理店として積極的なセールスを展開する同社。No.1継続の背景には、どのような取り組みがあったのか。そして今、広告会社としてTVer広告に抱く展望とは──。
本記事では、Septeni Japan株式会社 マーケティング戦略本部 メディア戦略推進部 エキスパートの福田翔平氏と、株式会社TVer 広告事業本部 第2営業部の次郎丸達也氏、三芳瑞葉氏との対談をお送りする。
■TVerと邁進した“二人三脚”の1年間
次郎丸氏:まずは福田さんの御社内での担務を改めてお伺いさせていただけますでしょうか?
福田氏:私が所属するマーケティング戦略本部 メディア戦略推進部は、社内外問わずセントラルな立ち位置でメディアリレーションの中心を担っており、営業とともにクライアント企業へのサポートも行っています。私は、その中でもエキスパート職として、TVerを中心とするOTTメディア領域を担っています。
次郎丸氏:2年連続の「TVer Sales AWARD」Gold Partner受賞、おめでとうございます。この1年間、どのような取り組みが功を奏したと思われますか?
福田氏:この1年、TVerさんとは「TVer広告」を広告主様へお届けするためのさまざまな取り組みをご一緒させていただきました。昨年9月、TVerさんと共同で広告主様向けウェビナーを開催したのを皮切りに、昨年から今年にかけての年末年始の時期には弊社の主要クライアントであるKINTO様とTVer初の一社提供番組を立ち上げるなど、配信広告以外の取り組みにも注力してきました。
今年3月には、沖縄で開催された「ブランドサミット」にて、広告主様や業界関係者のみなさまに向けたプレゼンテーションをTVerさんと共同開催させていただきました。リアルな場での情報発信は非常に多くの反響があり、さらに新たな販路の拡大にもつながっています。今回2度目となったGold Partner受賞が、まさにこうした二人三脚の取り組みに対するひとつの成果として現れたかと思うと、とても光栄な気持ちです。
三芳氏:この1年間は本当に多くの機会でTVerの情報発信をさせていただきました。セプテーニさんと共同で行うことで、広告主様にはTVer広告のメディア特徴や活用方法をリアルにお伝えすることができたと思います。
■広告主の“信頼”を得た「TVer広告セールスNo.1」の実績
次郎丸氏:前回の受賞時と比べ、社内外において感じられた変化などがあれば、ぜひお聞かせください。
福田氏:1度目の受賞では、社内に広告商品としての「TVer広告」の存在が広く認知され、全社的な理解が広がりました。今回はそこからさらに次のステージにあがり、「TVer広告といえばセプテーニだ!」という思いが、社内外問わず鮮明になったように感じます。
次郎丸氏:Gold Partner受賞という実績が、広告主様から見ても大きなブランド、信頼として働いているのは私たちとしても非常に光栄です。
福田氏:「TVer広告に出稿するなら、セールスNo.1のセプテーニに相談したい」という声をいただくことが増えました。「TVer広告を最も売り上げているということは、広告商品としてのTVer広告の特長を知り尽くしているに違いない」と思っていただけているということで、TVer広告において当社のプレゼンスを発揮できているように思います。
三芳氏:セプテーニさんには2020年11月のプリセールス開始からTVer広告のセールスにご協力をいただいています。まさに立ち上げ当初から、二人三脚でTVer広告という商品を育てていただいたという思いがあります。
福田氏:テレビとデジタルのハイブリッド広告ともいえるTVer広告は広告商品としてもまったく新しい形態であり、立ち上げ当初は手探りの連続でした。しかし今になって振り返ると、この3年間の試行錯誤こそが血肉となり、代理店としてのセプテーニの強みに結びついていると実感しています。
■他のOTTプラットフォームにはない、「TVer広告だけが持つ強み」
次郎丸氏:代理店としてデジタル広告を幅広く扱われているセプテーニさんですが、プラットフォームとしてのTVerにはどのような魅力を感じられていますか?
福田氏:TVerは、地上波で流れているものと同じ“テレビコンテンツ”に対してデジタルでの広告出稿ができるのが最大の強みであり、魅力といって良いでしょう。コネクテッドTVの爆発的な普及も追い風となり、業界全体の構造を大きく変えていく可能性があるといっても過言ではありません。
三芳氏:ありがとうございます。まさに、テレビ局のみなさまによって成り立っているプラットフォームであるというところがTVerの大きな強みだと考えています。
福田氏:もともとテレビコンテンツ自体が広告の挿入を前提としたフォーマットであるため、TVerにおいては広告も等しく“コンテンツ”として受容されやすく、スキップされないことによる完視聴率の高さも大きな特徴です。この点を踏まえても、OTTプラットフォームとしてTVerが持つ可能性は、他のプラットフォームとは異なると思います。
次郎丸氏:今後のTVer広告において、「さらにこのような仕組みがあれば」といったご要望はございますか?
福田氏:要望というよりも、ぜひご一緒に運用型広告としての機能を拡充させていけたらという思いがあります。ターゲティングや計測、評価軸をさらに充実させることはもちろん、地上波とTVerをかけあわせたコンテキスト・データの創造など、マスとデジタルの長所を両方取り込んだプロダクトを作っていくことができればと考えています。
■「TVer広告にしかできないこと」がたくさんある
次郎丸氏:TVerのデバイス別視聴比率でコネクテッドTVの割合が3割を超えるなど、テレビコンテンツの視聴環境がめまぐるしく変化しています。これからのコネクテッドTVをどのように捉えていらっしゃいますか?
福田氏:コネクテッドTVに関してはセプテーニでも社内横断組織 「CTV(コネクテッドTV)LABO」を設置し、積極的に取り組んでいます。コネクテッドTVにおけるマーケティングは広告主様にとって大きな関心領域です。今後は、テレビデバイスにおける広告効果をいかにアピールしていくかが重要な鍵になるのではないでしょうか。
三芳氏:TVerとしてもテレビデバイスへは力を入れており、今年の4月から発売されているAmazonのFire TVシリーズ用リモコンには、「TVer」ボタンが搭載されるなど、対応デバイスも拡大しています。4月のTVerカンファレンスでリリースしましたが、コネクテッドTVでも「TVer ID」を活用して効果検証ができるようになりました。
また、これまでキャッチアップ、いわゆる見逃し配信が中心であったTVerですが、リアルタイム配信がスタートし、さらに視聴スタイルの幅が広がり、年々利用者も右肩上がりに増えています。
TVerへはどのような展望をお持ちでしょうか?
福田氏:冒頭で、TVerはコンテンツと広告の親和性が高いというお話をしましたが、視聴スタイルの幅が広がったことで、広告においても一層注目されるポテンシャルを秘めていると思います。
次郎丸氏:今後もスポーツ中継や朝の情報番組など、ユーザーの「今見たい」「今知りたい」という視聴ニーズが高い分野にさらに進出していく必要があると思っています。
福田氏:通勤時間中の電車など、これまでテレビの入り込めなかった領域も“視聴場所”として立ち上がってきている現状を見ると、もっとテレビで見ているものをスマートフォンでも提供する仕組みなども考慮する必要があるでしょう。プラットフォーム同士でスクリーンの取り合いになっていますが、その中でも完全オリジナル番組など、テレビとデジタルのハイブリッドであるTVerにしかできない仕掛けはたくさんあると思っています。
次郎丸氏:最後に、今後に向けたメッセージをお願いいたします。
福田氏:ここまでさまざまに言葉を変えてお話してきましたが、TVerはテレビとデジタルをつなげる大変貴重なメディアです。そんなTVerさんとセプテーニが一緒になり、TVer広告という領域を盛り上げていくということに、とても大きな意義を感じています。
来年もぜひGold Partner受賞を狙いたいと考えていますが、あくまでそれは通過点、当たり前に達成していくつもりで動いていかなければと考えています。ひとつでも多くの事例を生み出し、積み重ねていくことがパートナーシップ企業としての使命であると思っていますので、このパートナーシッププログラムを通じて、その流れをより一層加速させていきたいと思います。
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