09 MAR

IBC岩手放送と岩手日報社、デジタルコンテンツ「碑の記憶×3Dマップ」公開 津波防災など「次の備え」を可視化

編集部 2023/3/9 12:00

IBC岩手放送と岩手日報社は、東日本大震災から12年を前に9日、デジタルコンテンツ「碑の記憶×3Dマップ」を両社のホームページで公開。津波伝承碑の位置情報と最新の津波リスク想定を、3Dマップ上で重ねあわせて表示。「先人の遺訓」に改めて耳を傾け、今後の津波防災などに活かしてもらうことが狙いだ。

「碑の記憶×3Dマップ」

「碑の記憶×3Dマップ」では、岩手県沿岸81か所の津波伝承碑と東日本大震災の震災遺構を、最新の「津波浸水想定」とともにマップ上に表示。石碑と浸水想定、遺構と浸水想定、それぞれの位置関係が分かりやすく表現されており、先人が石碑に刻んだ「教訓」や東日本大震災での「教訓」を、「次の津波に対する備え」という新たな視点から直感的に確認することができる。それぞれの詳細記事もリンク先から閲覧可能。

また、コンテンツはスマートフォンに最適化した「スクロールテリング」の手法で制作。 若い世代が手軽に津波防災の大切さを学べるツールとなっていて、教育現場等での教材としての活用も想定している。
 

■碑(いしぶみ)の記憶
岩手県沿岸に残る津波伝承碑と、東日本大震災の震災遺構を、岩手日報の連載記事やVR(バーチャルリアリティ)動画などでアーカイブしたデジタルコンテンツ。IBCと岩手日報が共同で制作し、震災8年となる2019年3月から公開を開始。優れた地域のデジタルコンテンツとして、2020年度の「AMDアワード」(一社 デジタルメディア協会 主催)で「リージョナル賞」を受賞した。

■最大クラスの津波浸水想定
岩手県は昨年3月、日本海溝等で大地震と大津波が今後予想されるとして、最大クラスの「津波浸水想定」を公表。これを受けIBCでは今年1月、「津波浸水想定」での浸水範囲と浸水深を3Dのデジタルマップ上に表示した「岩手県津波リスク3Dマップ」を公開した。

碑の場所とその遺訓を3Dマップ上に表示
津波浸水想定を重ねて先人の思いを知る

「碑の記憶×3Dマップ」