毎日放送、ユニゾンシステムズと「スポットCM自動作案システム」開発 2023年4月から運用開始
編集部 2023/1/11 08:00
株式会社毎日放送(本社 大阪府大阪市北区、代表取締役 虫明洋一 以下、MBS)は、株式会社ユニゾンシステムズ(本社 福岡県福岡市中央区、代表取締役 今村勉也)と共同で、放送局のCM枠に対してスポットCMを効率的かつ自動的に割り当てる「スポットCM自動作案システム」を開発した。
スポットCMとは、広告主の要望、商品特性、視聴率、個人視聴(年代別視聴)特性等に合わせて様々な番組中に配置するCMのこと、放送局では一ヵ月に約2万本という大量のCM枠に対して広告主を割り当てる作業を行っており、この作業を作案と呼ぶ。
広告主やCM枠の状況が日々変動する中で効率のよい作案を行うためには、広告主の特性やCM枠の運用ノウハウを把握したスポットデスクが不可欠であり、どうしても担当者の作業負荷が高くなる傾向にあるという点が課題となっていた。
また、CM枠の空状況に対してあとどのくらいのスポットCMを割り当て可能かの判断が難しく、CM枠の販売状況を定量的に把握ができないという課題があった。そのため、スポットCMの売上はスポットデスクの作業習熟度に依存しており、売上向上のための有効な施策が打ち出せない状況であった。
「スポットCM自動作案システム」を活用し、継続的に改良を加えることで、より効率のよい作案が可能となり、放送局として継続的かつ安定的な売上向上につながる。
「スポットCM自動作案システム」は、数百のスポットCM契約に対して短時間で作案プランを提示し、広告主ごとの契約条件を加味しつつ、バランスよくCM枠の割り当てを行う独自アルゴリズムが組み込まれている。※
またシステム連携により、作案プランをそのまま運用中のシステムに反映させることも可能だ。スポットデスクの作業負荷低減、効率的なCM枠運用(売上向上)、CM枠の残見通しの定量把握、作案ノウハウの属人化防止といったメリットを受容できる。
MBSでは2022年8月より試作機による検証を開始しており、2023年4月から本格的に運用を開始する予定。スポットデスクが把握している広告主の特性をシステム設定として反映する仕組みとなっており、将来的なビジネス変化にも柔軟に対応可能なシステムとして期待されている。
※特許出願中 特願2022-10710
■ユニゾンシステムズ
株式会社ユニゾンシステムズは、創業32周年を迎えるITベンダー。これまで放送局に特化したシステムを開発してきたが、ここ数年一般企業にも映像を取り扱う機会が増えてきたことから、放送局の映像管理ノウハウを活かした一般企業向けシステムを提供開始した。ITによる映像の切り出し、加工技術を通して、映像の企業活用案を提案している。