産業能率大学は、ノバルス株式会社との産学連携プロジェクトとして、市販のTVリモコンとノバルス社が提供するIoT乾電池カバーMaBeee®を用いて、TV視聴情報を取得する実証実験を行った。「どのチャンネルを・いつ・何秒間視聴したか」などのTV視聴データを操作時に、スマートフォンを介してクラウド上に保存。秒単位でTV視聴の状況を確認した。

TVリモコン操作の秒単位データと「メディア視聴日記」を照合分析した結果、Z世代のテレビ視聴の特徴が確認できた。まずは、手元のスマートフォンでお気に入りのコンテンツを見ながらテレビがついているリビングで過ごす時間が多く、テレビは家族が一緒に居るリビングの団欒に必要なBGMという感覚でながら視聴している。

次に、テレビを視聴している時間帯にもかかわらず、学生用TVリモコンの操作データが見られない状況が数多く発見された。個別インタビューで確認した結果、「リビングにあるテレビのチャンネル選択権は父親が持っているために、テレビ番組は流れていても自分は見ていない状況である」ことがわかった。Z世代はテレビの前に居るが番組視聴からは離れているという実態が把握できた。

【小々馬敦教授】広告と視聴者とのタッチポイントの質を判断するメディア調査が活発になっていくと予測します。例えば、テレビ局が自社の番組視聴者を調査対象として、番組と広告の接触時の意識や態度の変容を深堀り、スポンサー企業が提供するテレビ番組や投下するテレビスポットの時間帯が、自社の広告を投下するにふさわしい環境か否かを質的に評価することが考えられます。

【学生コメント】 私は自分の部屋にあるTVとTVリモコンで参加しました。テレビ番組を観る場所はリビングで、好きな番組は録画で観る機会が多いです。今回、調査に参加してみて、自分でテレビ番組を選んでリアルタイムに観る機会が減ったことに気が付きました。（経営学部マーケティング学科3年生松本美佐）

＜ノバルス株式会社＞

公式HP：https://novars.jp/

※「コネクティッド・バッテリーMaBeee®」の詳しい情報は、こちらのウェブサイトから確認できる（https://mimamori.novars.jp/）

＜産業能率大学＞

公式HP：https://www.sanno.ac.jp/

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